――「40代を超えると女性のほうが性欲も強い」などといわれることもありますが、実感としてはどうですか?

安彦 それはさすがに都市伝説だと思いますよ。私は若い頃からセックスを楽しんでいたので、「40歳からいきなり目覚めた!」とかいう感覚はないです。

 それよりも40代から変わったと思うのは、出産や子育ての疲れ、辛さですね。30歳で長女を産んだときは何ともなかったのが、38歳、40歳、42歳で3人産んだら、めっちゃしんどくて。だから夫と協力して子育てするうちに、夫婦なのに「貴様と俺」みたいな、妙な相棒感が出てきました。

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――子育て仲間的な?

安彦 はい。とはいっても、最初の結婚でセックスレスになった反省もあるので、今の夫はこの先おじいさんになっても、ちゃんと男性として見ていきたいな、と。

 私は子どもの前でも普通に夫とハグやキスをするので、子どもたちには「めっちゃケンカするけど、めっちゃ仲いいね」と言われています。

 

「せっかくセックスしたのに損した気持ちになりたくないから」

――安彦さんは初体験から35年くらい経つと思いますが、自分はセックスに何を求めていると思いますか?

安彦 あまり考えたことがないかも。すれば楽しいし、気持ちいい……という感じなんですよね。たぶん、今の夫との相性がいいんだと思いますけど、私は20代の頃からほぼ毎回達するんですよ。特別なことをしなくてもそうなるので、たとえば「快感を追求!」とか考えたことがなくて。アダルトグッズを使ったことも、一度もないんです。

――相手を喜ばせるために演技する女性も多いと聞きますが。

安彦 それもないですね。演技するのは自分が冷めちゃって楽しくなさそうだし。ただ、私の場合は「アタリ」の相手が多かったのと、自分自身もわりとコツをつかめているんだと思います。

 

――コツですか?

安彦 前に風俗の女性を取材したとき「気持ちいい感覚は自分でつかまないとダメ」と言われたんですよ。気持ちよくなる感覚は体で一度覚えると、どんどんできるようになると。だから私の場合、相手との相性が微妙かもと思ったら、自分でさっさとモトをとる方向に切り替えてましたね。

――モトをとる?

安彦 せっかくセックスしたのに損した気持ちになりたくないから、「とりあえず私だけ楽しませてもらおう」みたいな(笑)。女性も、自分の体がどうすれば気持ちよくなるかわかっていれば、ある程度コントロールできるじゃないですか。

 だから私、「ヤリ捨てされた」とか「あの男は最悪だった」と思ったことはないんですよね。

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