「夫とは仲がよかったけど、私のせいで離婚したんです」と話すマンガ家・安彦麻理絵さん(55)。再婚後は、アラフォーからの3人出産で「完全に子育て期だった」と言う。出産・子育て疲れのピークだった40代後半、性生活のリアルを聞いた。(全3本の2本目/3本目を読む

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マンガ家・安彦麻理絵さん ©文藝春秋 撮影・石川啓次

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――安彦さんは27歳で結婚して、34歳で離婚したそうですね。

安彦 はい。結婚は2回で、初婚で長女を産みました。

 離婚したのは私のせいなんです。実は、私が別の男性に一目惚れしてしまい……。その人と一線越えた翌日、夫に気づかれて「離婚しよう」と言われました。

――心の隙間が一時的に生まれて、夫以外の男性に向いてしまった。

安彦 離婚協議の中で、夫からは「娘の親権は絶対に渡さない」と言われました。そもそも離婚原因をつくったのは私だから、反論できなくて。結局、娘は夫と暮らすことになり、私は独り身になりました。ただ、その後も長女とは定期的に会っていて、今も良好な関係です。

「離婚した人のメンタルは2パターンに分かれるらしいんですけど…」

――離婚したことで落ち込みましたか?

安彦 離婚した人のメンタルは、すごくガックリするか異常なハイテンションになるかの2パターンに分かれるらしいんですけど、私は完全に後者でした。“離婚ハイ”というか。

 

――精神状態が危うい感じがしますが。

安彦 たしかに、よくわからなくなっていたと思います。新しい人生を歩もうと思って、むちゃくちゃなダイエットも始めてしまい。

――関心が「次の人生」に向いたんですね。

安彦 そうですね。私は身長159センチで、離婚前の体重は52キロだったんですが、昔から「体重40キロ台への憧れ」がくすぶってたんですよ。それが離婚をきっかけに爆発して、とにかく食べないダイエットをしたんです。最終的には42キロまで落ちました。