上がり続ける電気代が家計を直撃する昨今。DIYで自宅を建てたカメラマン・阪口克氏は、海外取材で出会った草原にポツンとたたずむ一家を思い出し、DIYソーラー発電に挑むことにした。

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 最近、電気代がじわじわ上がってきて、「ちょっと節約しないとなぁ……」と思うこと、ありませんか?

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 でも、無理に我慢するのはちょっとつらい。何か良い方法はないだろうかと考えていて、思い出したのがモンゴルで出会った遊牧民のベギさん一家だ。

 首都ウランバートルから車で2時間くらいの草原で、テント式住居ゲルに住むベギさん一家に、固定インフラの電気や水道はなし。しかし、夜には電灯が灯り、家族みんなでテレビの歌番組を見て楽しんでいた。どうやって電気を得ているのだろう?

電気代が高騰する中、頭をよぎったのはモンゴルでの光景だった

 その答えはソーラーパネル。といっても、山を切り崩して作られた大掛かりな太陽光発電所や、新築住宅の屋根に整然と設置されたソーラーシステムではなく、1枚のパネルをコントローラーとバッテリーに繋いだだけのシンプルな発電システムだ。

 その大切なパネル1枚を、ベギさんは毎朝、日の出とともに外に出していた。

首都ウランバートルから車で2時間くらいの草原で、テント式住居ゲルに住むベギさん一家
立てかけられていたソーラーパネル

 あの要領で、庭やベランダでちょこっと電気を作れたら、家計の助けにもなるし、ちょっとした災害時にも安心ではないか? 何より、「自分の手でエネルギーを生み出す」って、ちょっとワクワクするじゃない?

「よーし、いっちょやってみるか」ということで、自分で発電システムを作ってみることにした。

ソーラーパネル1枚、値段はおいくら?

 まずは物資調達。何せ初めてのチャレンジなので、何を揃えれば良いかわからない。しかしどう考えても「ソーラーパネル」は必須だろう。

 同じように日曜大工で太陽光発電に挑戦してみようって人は多いらしく、ネット検索をかけてみると情報はすぐ見つかった。ソーラーパネルのお値段相場は出力100Wで1万円程度らしい。