100Wソーラーパネルで何ができるかというと…

 久々に見た単位の「W(ワット)」。ここはわかりやすくするために、いったんわが家の家計に置き換えて考えてみよう。

 日本の一般的な4人世帯の電気使用量は1日あたり10~15kWhくらい。1kWhというのは消費電力1000Wの電化製品を1時間使った時に必要な電力のことだから、

●蛍光灯(100W)
●冷蔵庫(200W)
●テレビ(100W)
●ヒーター(600W)

 を同時に1時間使っていたら、消費電力は1kWhになる。

ADVERTISEMENT

 契約会社や時期によって変わるが、2025年現在の電気料金で計算するとだいたい1kWhで31円ほどなので、仮に先ほどの家電たちを1ヵ月つけっぱなしにすると、この数字に24時間と30日を掛けて2万2320円である(!)。

「100Wのソーラーパネル」とは、要するに1時間で100Wの電気を作れる性能を持ったパネルのことだ。もちろん夜には発電できないし、雨の日や冬の弱い日差しではパワーダウンする。年間を通して見れば、1日で300~500W発電できれば良い方らしい。

 しかし1日で300Wというと、上の例で言えばテレビが3時間もタダで観れるってことだ(思えばモンゴルのベギさんもテレビは無料で観ていた)。そう思うと悪くない。

モンゴルはベギさんの家での様子

 当然ながら、ソーラーパネルは数が多い方がたくさん発電できる。なるべく安く大量に仕入れたいところだが、劣化したパネルもあるので中古には注意が必要だ。

 そこでさらに調べてみると、一般家庭の屋根に施工する工事業者などから、工事で余った新品のパネルが数枚単位で安く流れることがあるそうだ。

 さっそくオークションサイトを探してみると、270Wタイプの新品パネルが3枚1万8000円で売りに出ていたので、さっそく落札ボタンをクリックした。

概ね畳1枚くらいのサイズ。これでDIYソーラー発電に挑むことに

パネル以外に何が必要?

パネル以外にバッテリーなど周辺機器も揃えた。ここまできたら後戻りはできない

 パネル以外に、発電した電気を貯めておくバッテリーと充電に欠かせないチャージコントローラー、それらの機材をパネルとつなぐ専用ケーブルとコネクターが必要だ。また発電した電気を、家電で使える電圧100Vに変換するインバーターも忘れずに。

 結局、その他に屋根に取り付けるためのレールやスイッチがわりにブレーカーなども購入したので総額は約6万5000円だった。これでいよいよ工事開始だ。果たしてもとはとれるのだろうか。

次の記事に続く 電気関係以上に「あること」がリスク…DIYソーラー設置工事の“意外な落とし穴”