上がり続ける電気代が家計を直撃する昨今。DIYで自宅を建てたカメラマン・阪口克氏は、かつてモンゴル取材中に出会った、ソーラー発電で電気を起こしていた一家を思い出し、DIYソーラー発電に挑むことにした。
材料費は約6万5000円。準備に必要な一式を揃えたところで、作業に取りかかることにした。
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ソーラーの設置工事は電気関係以上に「あること」がリスクに
作業にあたって、ソーラー発電システムのDIYで最もリスクが高いのはなんだろうか。
調べてみると電気関係の失敗で火災のリスクももちろんあるのだが、それ以前に「屋根からの雨漏り」が非常に多いという。ソーラーパネルにはネジ穴が開いているが、そのまま屋根にネジ止めすればそこから雨水が入り込むのは当然だ。
一番安全なのは家の屋根以外に設置すること。しかし言うほどそれは簡単ではない。パネルは結構デカいので、庭などに平置きにするとかなり邪魔なのだ。
ではベランダの柵などにぶら下げるかとなるが、地面に対し縦に立っていては、太陽の光を十分に受けられない。
太陽光パネルの性能を最大に活かすには、太陽光に対しパネルが直角になる角度を保つのが良い。当然、季節や時間によって太陽の高さや向きは変わる。モンゴルのベギさんはそれを手動で行っていた。
ただやはりそれは面倒なので、オールシーズントータルで考えた場合、「南向きに30度の角度」でパネルを置くのがベストらしい。
そこで我が家の場合は南面に設えたウッドデッキの屋根にパネルを設置することにした。屋根の角度は15度くらいと少し緩いのだが、ウッドデッキなので多少の雨漏りリスクは問題ないだろうという判断だ。もっといえば、そもそもこのウッドデッキも以前DIYで作ったものなので、何かあれば修理もできる。