暗号資産交換所「Zaif」を傘下に有し、ブロックチェーン技術開発を手掛けてきた東証スタンダード上場IT企業「クシム」(東京)。その株価が70%弱の大暴落になっている。
同社傘下だった「Zaif」は2017年に暗号資産(仮想通貨)取引業に登録。2021年時点で口座数は約34万、預かり資産額は約1536億円と公表している。扱う銘柄数は現在20以上である。
「クシム」では2月4日、2日連続ストップ安が始まった。前日の3日、クシムがホームページ上で行った発表が発端だった。〈代物弁済に伴う連結子会社の異動(株式譲渡) および個別決算における特別利益の計上見込みに関するお知らせ〉との発表だ。
市場関係者が語る。
「主力のブロックチェーンサービス事業のほか、業績が黒字に転換しつつあったZaifなど中核事業をすべて別の会社に譲渡することになり、同社はほぼ“カラ箱”の状態となる。このことから投資家が一斉に同社株を投げ売りしました」
“内紛”渦中の取締役が取材に応じた
この結果、1月30日に604円まで上昇していた株価は大暴落。約2週間で200円を割り、2月末で160円台。約70%の下落だ。3月3日の終値では168円となっている。
上場企業を舞台に、いったい何が起きているのか。
取材を進めると、同社の経営陣と、一人の取締役との間に存在する“内紛”が浮上。今回、その渦中の取締役が「週刊文春」の独占取材に応じ、経緯を告白した。一方で会社側も、代表者が取材を受け入れた。
両者が語る「真相」と「言い分」、さらに「他社との関係」や「今後の事業・株価の見通し」は――。
わずか1か月で時価総額約70億円を吹き飛ばした異常事態の内幕について、「週刊文春 電子版」では、配信中の長編記事で詳報している。
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