「数年前の彼女の誕生日には、まずふたりの時間を過ごしてから仲間たちの集まる店に向かいました。ボクにはいつも静かなトーンで話す美穂さんでしたが、『ハッピーバースデー!』と祝う仲間たちの前では、『ありがとー! 飲もう!』と大ハシャギする彼女が本当に愛おしかった。元気でいたら今年の3月は55歳の誕生日でさらにハイテンションで祝ったんじゃないでしょうか……」

 そう語るのは、中山美穂と以前親密だった同世代の男性だ。

中山美穂 ©時事通信社

 昨年12月6日。突如訃報が流れた中山美穂(享年54)。

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 その夜、大阪でライブがあったために午前9時の新幹線に品川駅から乗る予定だった。だが集合に姿を現さない中山を心配したスタッフが自宅を訪ねて、浴槽内の彼女を発見した。入浴中の不慮の事故によるものだったという検視の結果が2日後に発表された。

“ミポリン”急死の衝撃

 トップアイドルであり人気俳優であった“ミポリン”急死のニュースは、衝撃と悲しみを日本中にもたらした。1985年、14歳のときにドラマ『毎度おさわがせします』(TBS)のツッパリ少女役でデビュー。すぐさまスターダムを駆け上がり、同年には「C」で歌手デビュー。この曲で日本レコード大賞最優秀新人賞に輝いた。わずか15歳、史上最年少の受賞だった。

本人のInstagramより

「当時の女性アイドルは、『中森明菜や石川秀美のようなタヌキ顔じゃなきゃ売れない』と言われていました。そんななかキリッとした目の凛々しい中山美穂の台頭はひと時代を築いたと言えます。芝居も歌もできる存在の筆頭でした」(芸能デスク)