私の交際相手に悪いモノが取りついた

 死亡当日の未明、濱田と滝谷は寺本さんたちと4人で車に乗り、河内長野市から現場の海岸に到着した。逮捕後、濱田は「4人で死ぬ計画を立てて、海に入った」と供述したが、理解し難いのはその理由だ。

 濱田は取り調べの中で次のように話した。

「私の交際相手に悪いモノが取りついたので、命を捨てて救いたいと思った。寺本さんと米田さんにそれを話すと、賛同してくれた」

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主犯とされる濱田淑恵容疑者(FNNより)

 濱田は、2人に「ためらったり、気が変わったりしたら、お互い沈め合うように」と念押しした。前出の捜査関係者が補足する。

信者の命を捨てることで取り祓うつもりだった

「濱田が救おうとしたと語る交際相手とは、約30歳下のB。交際が始まったのは15年以上前、Bが16歳の時だった。Bは濱田と暮らすようになったが、やがて精神を病んで出て行ってしまったと。濱田はBに悪いモノが取りついたと解釈。自分や信者の命を捨てることで取り祓うつもりだったと話している」

 つまり、寺本さんと米田さんを巻き込んだ入水自殺は、濱田が恋人Bを呼び戻すための“除霊儀式”だったと主張したのだ。

 だが、横1列になって真夜中の海に入水した4人のうち、結果として濱田と滝谷は生き残り、寺本さんと米田さんは溺れ死んだ。Bは濱田のもとを去ったまま戻ってきていないという。

 複雑怪奇な相関図の中心に鎮座する濱田とは、いったい何者なのか。

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