お客さんと混浴をする“お風呂入り”で妊娠した女性も…

桐貴 例えば、お客さんと舞妓が混浴をする“お風呂入り”という行為について、私が「1泊2日の温泉旅行で混浴を強いられそうになり、全力で逃げた」と告白した時は、「そんなことが行われているのは、〇〇町だけ」と言われたのですが、元舞妓さんからは「私の街でもありました」という声がいくつも寄せられました。

 私と同様に旅行中に混浴を求められたという方もいれば、宿泊先のホテルの部屋まで送ってほしいと言われてついて行ったらシャワー室に誘導されたという方もいました。中には、混浴中に性行為を強要されて抵抗できなかった方、妊娠してしまったという方もいて……。

――舞妓さんが妊娠とは、にわかには信じがたい話ですが……。

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桐貴 信じたくない話ですが、男性とのメッセージのやり取りといった証拠が確認できたお話もありました。私がお風呂入りをさせられそうになった時は、一緒にいた芸妓のお姉さんが優しい方で、体を張って阻止してくれました。けれども、もしそのお姉さんが「お風呂入りしよし」と言ったら、私たち舞妓は逆らえない。一歩間違えば、私も最悪の状況に陥っていたかもしれないと思うと、背筋が凍ります。

――漫画の中には、パトロンである旦那さんとの間に子どもを身ごもり、花街で出産し育てる女性も登場しますね。

 

桐貴 はい。一時的に仕事を休んで出産し、その後また舞妓として復帰するという女性もいれば、堕胎を迫られる女性もいます。いずれにせよ、男性側は置屋にまとまったお金を支払うことで解決するのです。旦那さん候補の男性との “お風呂入り”で性行為をしたものの、男性が身受けせずに逃げてしまったという話もありました。

――壮絶ですね。

桐貴 元舞妓の方から私に寄せられたエピソードは、個人の特定につながらないように十分に配慮して、漫画の中に使わせていただきました。街が変われば常識やルールが変わるのが京都の花街。元舞妓の皆さん、花街関係者に取材して証言をたくさん集めたことでかなりリアルに、詳細に舞妓の実態が描けたと思っています。

――告発から2年半以上が経ちましたが、その後、花街では未成年の飲酒やセクハラといった問題は改善されたのでしょうか。(後編に続く

撮影=細田忠/文藝春秋

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