それから数日後の同年6月上旬――。「みんなで飲もう」と中居から誘われたX子さんは「Aさんがセッティングしている会の“延長”」と認識し、中居の家を訪問したのだ。

 ヒロミは小誌の取材に対し、次のように言う。

「本当に申し訳ないんだけど、X子さんがいたのかどうか、本当に記憶がなくてですね。Aがそういうこと(上納)をするっていうのも僕の中にはあんまりなくて、その女性をホステスさん代わりにするみたいな雰囲気もなく。僕と鶴瓶さんは、夕方寒くなったので先に帰ったんですよ」

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取材に応じたヒロミ

 一方、鶴瓶もバーベキューへの参加を認め、事務所を通じて次のように回答する。

「ヒロミさんと早々に失礼しましたので、そのときにどなたがいたのか、記憶が定かではございません」

BBQに参加した笑福亭鶴瓶

編成幹部A氏の人物像

 A氏はいかなる人物なのか。1996年、フジに入社したばかりのA氏は社内報の自己紹介で次のように書き記している。

〈最難関と噂されるフジテレビの面接は下ネタでひらりとかわし、クリエイティブテストのタイトルは何と「S◯Xの鉄人」であった。そんな私の社会人としての目標は、「大統領のように働き、王様のように遊ぶ」〉

 こうしたA氏の将来像は「遊んでいる人は優秀である」を標榜する港氏が理想とする、軽佻浮薄なテレビマンの姿と重なる。

「A氏は10年ほど前、長寿番組(現在は放送終了)のプロデューサーに就任。彼はオンエア後に当日出演した女性アナを連れ、食事をセッティング。『一番大事な仕事だから』と、次のロケを外して決行することもあった。しかも、次の仕事が入っていてもお酒に付き合うのが必須。A氏は『大丈夫、大丈夫。ちょっと飲んだ方が調子いいよ』なんて軽口を叩いていた」(編成幹部)