ベテラン美術の奇策で「予算3万→1万」に減額

「う~ん。新しいセットを作るんは無理やけど、ほかの番組のセットを組み合わせて新しい美術セットのように見せたらいけるんちゃうか?」

 ベテランならではの奇策を授けてくれる。

「これなら建て込みの費用だけや。通常3人でやるところを1人でやったるから、1本1万円でええわ」

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 嬉しい提案を受け入れることで美術費は大幅に抑えられた。

 続いて出演者。参加者は素人だが、司会はプロが必要だ。ひとりは局アナを使うとして、メインは古本興業の岩田清君で、彼のギャラは1本5万円(これはあくまで古本興業に支払うものだから、岩田君のフトコロにいくら入るか、われわれは関知しない)……。

 こうして“高等数学”を駆使しながら、1本あたり60万円の予算で、番組の土台はなんとか整った。

 舞台ができたあとは、出演者の女の子集め。初回放送では、知り合いのコンパニオン事務所などにも声をかけてノリのいい子を紹介してもらった。また、放送開始後は番組内でも募集をかけて、芸能人志望の女の子をつのった。

 ただ、番組内容に合う、一芸を持った女の子はそれほど集まらない。数回放送を重ねるとすぐに人材不足に陥った。

 われわれは苦肉の策として、スタッフ総出で最寄駅でナンパを試みることにした。

写真はイメージ ©getty

 見た目がいい子だけでなく、テレビに出てくれそうな子には片っ端から声をかける。

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