彼女の一芸はスタジオの爆笑をかっさらったが、芸能事務所からの札は上がらず、結局、あべのスキャンダルだけが札を上げるというオチもついた。ノーギャラでここまでやってくれるのだから、じつにありがたい。

 収録が終了したあと、音声さんがやってきて声を潜める。

「ジョリジョリっていう音に、ときどき“痛っ”なんて声が混じって、コーフンしてしまいましたわ」

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 女の子が下の毛を剃る音をブームマイクで拾いながらひとり大興奮していたらしい。

深夜番組としては異例の高視聴率

 こんなバカバカしい番組だったが、当時のテレビ上方の深夜番組としては好視聴率を獲得し、編成部内でも小さな注目を集めた。

 とはいえ、もともと穴埋め番組だったため、1クール13本で当初の予定どおり姿を消した。こうして数多の星たちのように、日々たくさんの番組が生まれては消えていくのだ。

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