初のプリンセスコスプレは『美女と野獣』のベル

――なんのプリンセスになったんですか?

かぐや 実は最初は、ショーのダンサーさんの格好で行きました(笑)。プリンセスのコスプレをしてはじめてディズニーに行ったのはその2年後くらいで、『美女と野獣』のベルです。それも、ドレス姿じゃなくてベルの普段着みたいな格好ですね。

 

――ディズニープリンセスの中ではベルが一番お気に入り?

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かぐや いえ、『眠れる森の美女』のオーロラ姫です(笑)。オーロラ姫をやってみたかったんですけど、あまりに自分にとって神聖な存在過ぎて、最初のプリンセスコスプレとしてはちょっと無理でした。

 あと、ドレスを着ることも自分の中ではハードルが高かったので、まずはベルの普段着で……という感じです。

――普段着とはいえ、ベルでプリンセスになった時、気分は上がった?

かぐや それがもう、「怖い怖い」ってずっと震えてて。

――プリンセスゆえのプレッシャーでしょうか。

かぐや 自分の姿がプリンセスとしてはダメ過ぎて、周りの人から後ろ指をさされるんじゃないかと、怖くなったんです。だからパークについてもずっと下を向いて歩いていて。

 でも、実際にはキャストも遊びに来ている人たちも手を振ってくれたり、声をかけてくれたりして、めちゃくちゃ優しかったんですよね。

プリンセスでいるときは「常に上を向いて、周りを見るように」

――周りは他の人のコスプレをそこまで気にしていないというか。

かぐや ディズニー・ハロウィーンという皆が仮装して楽しんでいる場で、「あのシンデレラ変じゃない?」とか、「今のベル、ヤバくない?」みたいに、特定の個人を悪く言うような人はいなかったんです。

 それこそ高校に上がった時と同じで、周りに自分を悪く言う人なんかいないし、そこまで人は他人に興味がないってことに気づけたのは大きかったです。

――プリンセスのコスプレをしたことで、所作とかも気にするようになった?

かぐや それはありますね。特にディズニーは子どもがたくさん来ているので、そういう子たちの夢を壊したらどうしよう、みたいな恐怖はずっとあります。

 それこそ、はじめてベルのコスプレをした時、周りの人が手を振ってくれているのに、私がずっと下を向いていたせいで気づかなかったことがあって。友だちから「手、振ってもらってるよ」って言われてはじめて「え?」みたいな。でもそれってプリンセスとしてどうなんだろうと思って、それからは常に上を向いて、周りを見るようになりました。

 

 あと今は、スマホもあんまり触らないようにしてますね。

――スマホでずっと動画見ているようなプリンセス姿は見せないようにしていると。

かぐや 自分の場合は、ですけどね。触る時は道の端っこに移動したり、堂々とはやらないようにして。なので、ショーとかの待ち時間用として文庫本を持って行ってます。