数年前、容疑者に起きた“異変”

「岩瀬さんに借金があって金銭の余裕がないというのは、町内でも知られた話でした。町内会費は通常年払いなんですが、岩瀬さんはまとまった金額を用意するのが難しいので“月払い”だった。そのことはずっと、町内の当番に引き継がれてきたんです。実際、月払いでも少し支払いが遅れることもありました。ただ、一昨年からかな。浩一郎さんが『もう年払いでお支払いできます』と仰るようになった。そこからは問題なく支払っていただいていると聞いてます。年払いのためにまとまったお金を用意できるということは、少しお金に余裕が出てきたのかなと」(別の近隣住民)

岩瀬親子が住んでいた借家 ©︎文藝春秋

 遺体が見つかった借家の大家も、こう振り返る。

「もともとあの家は亡くなった私の両親が買い、貸しに出していたもの。最初、浩一郎さんと家賃のやりとりをしていたうちの両親からは、当時はかなり延滞もあったと聞いています。数年前に家ごと相続しましたが、それ以降はほぼ問題なく、家賃もお支払いいただいていますよ」

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 ここ数年で、暮らしの改善が滲み出るようになった浩一郎容疑者。その原因は何だったのか。事件の真相究明が急がれる。

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