小沢のスマホには何種類もの盗撮動画が保存されていて、ベッドで寝ている祐奈さんを至近距離から撮影したものや事件当日に逃げ帰るまでの映像がそのまま残されていた。

 さらに郁代さん宅の窓枠に残っていた指紋が小沢のものと一致し、小沢は郁代さん宅から現金や下着などを盗んだ容疑でも再逮捕された。郁代さんは小沢が犯人と聞き、耳を疑った。

「何のために警察学校へ行っていたのか」

「家に入った泥棒が先輩だったなんて…、信じられない。何のために警察学校へ行っていたのか。もう二度と会いたくありません」

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写真はイメージ ©getty

 小沢は身から出たサビだというのに、逮捕されてからしょげ返り、憔悴しきった。

「迷惑掛けてすみません。親不幸で恥をかかせてすみません。もう無理に面会に来なくていいです。誰とも会いたくありません。お母さんは僕を産んだことを後悔しているでしょう。判決が下った後は家を出ます。もう勘当して下さい。お母さんは育て方を間違えたとか悩まないでください。悪い奴はいくら反省しても変えられないのです」

 小沢は起訴と同時に警察官を懲戒免職になり、祐奈さんに250万円、郁代さんに60万円、その友人に4万円の賠償金を支払った。

 まさに性犯罪者が警察官になっていたというパターンだろう。小沢は懲役3年、保護観察付きの執行猶予5年の判決を言い渡されたが、両親に勘当されることはなかった。そのまま被害者宅に近い実家にいて、更生などできるのだろうか。

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