アウトドアがより身近となった今、さまざまなブランドが展開されている。その中でも、フランスの歴史ある登山靴ブランド「ガリビエ」が今年再始動。伝統と最新テクノロジーを駆使した本格トレッキングブーツは、アウトドア愛好家から注目の的に。そこでブランドキーマンであるエリック・フォレスティエCEOに、ガリビエのモノ作りから日本の印象などを聞いてみた。

冒険家や探検家といったプロフェッショナル向けのブーツ

──ガリビエの特徴を教えてください。

フォレスティエ ガリビエは本格的な登山家に向けて、1922年に誕生したブーツです。創業当初、南極や北極に人々が行き始めるようになり、当時は今のような通信手段も発達していないため、自らの命を守るため頑丈な機材などを持っていき、それに頼ることしかない状況でした。そのため、ブーツはあらゆる環境下で耐えうるものが必要とされ、ガリビエは”頑丈さ”、”長持ちする”、”高い履き心地”を高度な技術を用いて作っています。現在、トレイルランニングなどが人気もあり、パフォーマンス重視の靴が増えています。ただガリビエは、じっくりと時間をかけて山を楽しむ、自然を尊重する。パフォーマンス重視の方よりも、自然を楽しむ人に向けてアプローチしています。

発売当初のデザインと最新機能を両立させた、スーパーランド ミッド。
発売当初のデザインと最新機能を両立させた、スーパーランド ミッド。

──レトロな見た目が印象的なこのブーツの特徴を教えてください。

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フォレスティエ スーパーランドは1922年の誕生から続くDNAやルーツ、デザイン、ストーリーをそのまま継承しています。そして再始動にあたり、最新技術をプラスしました。アッパーにはフランス・リモージュのリムーザン牛をスペインで加工した、フルグレインレザーを採用。シュータン部分は屈曲に強い超光子分量ポリエチレン繊維であるダイニーマを使用しています。またミッドカットには、ドイツのシンパテックス社が開発した、3レイヤーの透湿防水メンブレンを採用し、防風性と耐久性を高めています。さらにヴィブラム社と共同開発したオリジナルのアウトソールは、ヒール部分にクッション性を持たせ、堅牢でありながら履き心地の高さを実現しています。このブーツはガリビエ誕生当初から使用されているノルヴェイジャン製法(アッパーとウェルトを包み込むように縫い付け、ウェルトとアウトソールを縫い付ける製法)を駆使し、見た目は当時のスタイルそのままに、細かいところで最新技術を加えています。