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連ドラ、声優、ラジオドラマ……広がる活動の幅

 ここ2年ほど、ほぼ映画に集中してきたが、今年に入って2年ぶりの連続ドラマとなる『anone』(坂元裕二脚本)に主演。身寄りがなく、ネットカフェに寝泊まりしながらしたたかに生きる少女を演じ、また新たな一面を見せた。声の仕事も多く、これまでに『バケモノの子』(細田守監督、15年)、『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(武内宣之監督、17年)といった劇場アニメで声優を務めたほか、つい先日(6月11日)にはつかこうへい作の演劇をラジオドラマ化した『ストリッパー物語』(羽原大介脚本、ニッポン放送)に出演、主演の筧利夫と広末涼子を相手に、実際の舞台さながらの熱演を聴かせた。

「anone」公式サイトより(放送は終了しています)

インタビューで語った「20歳になったら」

 その演技を「毎回、新鮮に見える」とビートたけしから評された広瀬は、20歳を機にさらなる変化をめざす。『文藝春秋』2018年4月号のインタビューでは、次のように抱負を語っていた。

《二十歳になったら、これまでの自分を変えてみたいんです。十代はひたむきな女の子の役が多かった。あとは、少し影はあっても、根は真面目で優しい役とか。でもこれからは、「本当に嫌な奴だな」と思うぐらい、どうしようもなく捻(ひね)くれている女性とか、わたしのイメージが一変するぐらいの役を演じてみたいです》

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朝ドラ100作目ヒロインに抜擢

 20歳になるに先立ち、来年4月より放送されるNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)の100作目『なつぞら』のヒロインに選ばれ、今月より撮影が始まった。出演が決まったあと、朝ドラ『純情きらり』で主演を務めた宮﨑あおい(広瀬とは『怒り』や『バケモノの子』で共演)からは、《人生であんなに色々な感情を味わったのは朝ドラが一番。いまからそれを味わうすずちゃんが、本当に羨ましくて仕方がない》と言われたという(『文藝春秋』前掲号)。半年間の放送で、広瀬すずはどれだけの感情を見せてくれるのか、いまから待ち遠しい。