「大学歩くたびに指さされたり、顔を覗き込みに来られたり、周りがざわざわし始めて。教室入るたびに注目されました」
2010年代後半、有名私大の女子大生をしながら、セクシー女優としても働いていた桃園怜奈さん(28歳)。女優としてデビューした直後、クラスメイトなど周囲にいる人たちの反応はどう変わったのか? 文筆家の寺井広樹氏の『高学歴AV女優』(彩図社)より一部抜粋してお届けする。(全3回の1回目/続きを読む)
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大学中に知られて大騒ぎに
――最初に周りの人が知ってるとわかったときは、どんな状況だったんですか。
桃園 みんな直接は言わずに陰で言っていたみたいで、ベロベロに酔ったときに「みんな知ってんで」と男の子に教えてもらいました。「マジか!」と思って女の子にも聞いたら「みんな知ってるよ」って。そこから大学歩くたびに指さされたり、顔を覗き込みに来られたり、周りがざわざわし始めて。教室入るたびに注目されました。
私、堂々と遅刻して一人で入っていくからそれもあるんですけど、「あの子や」「AV出た子や」みたいに言われて、そのときは「なんやねん、こいつら」って思ってましたね。
――嫌な気持ちでしたか?
桃園 最初はちょっと嫌だったんですけど、あとから男の子が、ご飯一緒に食べるだけで「僕なんかとご飯行ってもらっていいんですか!」みたいになるから、「全然いいよ」とか言ったりして。途中からそれが気持ちよくなりましたね。
――男子生徒から見たら、雲の上の存在ですもんね。
桃園 そのときは大学のスターでした。噂が広まって、周りの大学の人もけっこうみんな知ってました。
――親御さんにバレたのはどんなタイミングだったんですか。
桃園 多分、親は今も知らなくて、妹だけ知ってます。
――妹さんには何か言われましたか。
桃園 言われたのは最近ですけど、「AV出てるらしいな。いつまでやんの」ってLINEが来て、無視しました。そこから妹とは気まずくて、いまはちょっと実家に帰りづらいです。
――ごきょうだいは妹さんだけ?
桃園 そうです。妹は私と真逆の人間です。学級委員長とか応援団長とかやるタイプで、すっごい真面目なんで、AVとかはすごく抵抗があるだろうし、夜の仕事の友だちとかもいないと思います。
――最近ということは、大学時代のAV出演のときは何も言われなかった?
桃園 妹も同じ大学なんです。在学期間はかぶってないんですけど、ワンチャン噂で私の話を聞くかもしれないなと思って、「お姉ちゃん、ちょっと大学でやんちゃし過ぎて、もしかしたら噂聞くかもやけど……」って布石を打っておいたら、「お前がそういう女だってのはわかってるよ」って言われましたね。
――お父さんは?