支店の貸金庫から巨額の現金や金塊を盗んだとして逮捕、起訴された三菱UFJ銀行の元行員の初公判が、4月18日に東京地裁で開かれる。

 社会部記者の解説。

「三菱UFJ銀行は昨年11月、貸金庫を管理していた元行員が、顧客の現金や金塊約十数億円相当を盗んでいたと発表。この事案で懲戒解雇された今村由香理被告(46)は今年1月、警視庁捜査二課に窃盗の容疑で逮捕されました」

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起訴された三菱UFJ銀行の元行員、今村由香理被告 ©親川周平/文藝春秋

 盗んだ十数億円は、主にFX(外国為替証拠金取引)で使用したとされる。「週刊文春」はこれまで、被告が2014年、FXや競馬で作った借金に苦しみ、債務整理の一種である「小規模個人再生」の認可を受けていることなどを詳報してきた。

2回目の逮捕から3回目の逮捕の間で離婚

 捜査が進む中、被告の身辺にも変化が生じていた。3回目の逮捕で、警視庁から発表される被告の姓が、「今村」から「山崎」に変わっていたのだ。捜査関係者が説明する。

「2回目の逮捕から3回目の逮捕の間で離婚し、現在は旧姓を使っています」

現場となった練馬支店

「関係ない。もう離婚とかしてるので」

 元夫は今年1月5日、「週刊文春」の直撃に対し、

「(被告とは)関係ない。もう離婚とかしてるので」

 と話していたが、この時点で離婚の話はついていたのだろうか。真相を聞こうと元夫に電話をかけると、明るい声色で対応し、

「あーすみません、かけてこないでもらえますか。失礼します」

元行員の山崎(元の姓・今村)由香理被告

 我関せずといった様子で電話を切るのだった。

 現在配信中の「週刊文春 電子版」および4月17日(木)発売の「週刊文春」では三菱UFJ銀行側と警察サイドのやりとりや捜査の進展状況、被告にとって唯一の「味方」と言える存在などを詳しく報じている。

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