見栄晴 そうですね。僕は無宗教なんですけど、先祖は大切にしてるんです。その先祖が僕のことをいろいろ決めてるような気がするんです。だから、僕を癌にしたのがおふくろだとしたら、どういうつもりだったのか聞きたいんですよ。

 よく「お母さんが治してくれたんだよ」なんて言う人もいるんですけど、「だったら癌になる前に守ってよ!」って思いますから(笑)。でも大腸の早期発見もあったし、もしかしたら病院に行くきっかけをくれたのかも、とかね。そう思うと、おふくろが僕に与えた試練だったのかも。

 

「人間の根本って、やっぱそんなに簡単に変われないのかなって思うけど」

――これからの目標はありますか?

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見栄晴 目標はないです。今までも目標って持ったことがなかったから、本当に正直に言うと、癌になっても何も変わってないのかもしれないです。「こう変わりました」とか美談で終わりたいような気もするんだけど(笑)。

  人間の根本って、やっぱそんなに簡単に変われないのかなって思うけど、人間って切羽詰まったら強いんだっていうのはわかった。勉強になったことはすごいあったし、今後この経験を活かして生きていくんだろうなとは思います。

  あ、同じ癌の人に自分の経験を伝えたい思いはあるかな。癌の知識をどういう風に活かせるかはわからないけど、先生とか看護師さんに「みんな前向きじゃなくなっちゃうのに、なんでそんなにツラそうじゃない顔してるの?」ってすごく聞かれてたし。

 

  実際本当に治療はツラくなかったし、医学って本当に進歩してるし、そんなに簡単に死なないから、前を向いて頑張って治療してほしいです。

  終焉って必ずくるけど、また癌になっちゃうのか、ならずに死ぬのか、今後のことってわかんないじゃないですか。でもこの期間の意味は、今後の人生でわかるんだろうなって思ってます。

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