「放課後に担任と2人で会うから、おかしいことはおかしいと言ってやる」
マサルくんの母親は5月までに、小学校時代の同級生にあらためて話を聞き、衝撃を受けたという。
「X先生は特に理由もなく子どもを叱責したり、クラスの中で子どもたちを立たせ、何度も大声で『はい』という練習をさせていました。大声を出してもX先生は『聞こえない』と突っぱねて練習を繰り返した、と聞きました。
そんな高圧的なX先生をマサルはとにかく嫌っていて、友達に『Xを呪い殺せないか』と相談したこともあるようです。時には『放課後に担任と2人で会うから、おかしいことはおかしいと言ってやる』と言うなど、敵意をむき出しにしていたと聞いて驚きました」
マサルくんは小学生の頃、いつも学校であった出来事を母親に話す子どもだった。しかし、6年生の5月頃になると、徐々に学校のことを話さなくなっていった。ママ友から「男の子は成長すると話さなくなる」と聞いていたこともあり、「マサルも思春期に入ったのかな」とそれほど気にはしていなかったという。
X教諭はいわゆる“熱血”タイプで、器楽部の指導にも熱心、授業がわかりやすいと評価する保護者もいた。
一方で、高圧的な指導方法や接し方から問題視する保護者が少なくないことを小学校側も把握しており、2018年4月には「体罰をしない」「子どもの体に決して触らない」「暴言を吐かない」「誤解を招くような不適切な言動をしない」などの指導を加えていた。いずれも当然の内容であり、そんな指導を受けている時点で“問題教師”だったと言える。
