「あのときの若菜ちゃんのままでしたね。ひょうきんなところというか、大阪のおばちゃんみたいなところが」

 これは佐藤健さんが語った“松本若菜評”です。

2025年エランドール賞の新人賞を受賞した松本若菜 ©時事通信社

 4月期のGP(ゴールデン・プライム)帯ドラマ『Dr.アシュラ』(フジテレビ系)に主演する松本若菜さんは、現在41歳。

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『Dr.アシュラ』はGP帯の連ドラ主演3作目となりますが、GP帯の連ドラに主演したのは昨年の『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)が初めて。40歳にして手にした主役の座だったのです。

 遅咲きでブレイク中の松本さんが時代に求められている理由とは?

佐藤健は「自分がキレイなことに照れちゃってる」

 鳥取県出身で、20代前半に地元を出て上京。2007年の『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)で俳優デビュー。実は『電王』の主演は佐藤健さんで、松本若菜さんは主人公の姉役で共演していました。

 そして2人が17年ぶりに同じ作品に出演したのが、昨年12月公開の映画『はたらく細胞』。冒頭の佐藤さんの松本さんへのコメントは同作の公開前イベントでのことでした。

 続けて、「照れ屋さんだから、たぶん自分がキレイなことに照れちゃってる。おもしろい顔とかしないと気が済まないんだと思います」とも語っていました。

本人のInstagramより

 デビュー作以降の芸能活動は低空飛行続き。さまざまな作品にバイプレイヤーとして出演するも、俳優として日の目を見るまで約15年もかかっていました。飲食店のアルバイトは33歳まで続けていたといいます。“がんばる美人”を地で行く半生を送ってきたのです。

何度も関係を持ってはディープキスを繰り返し…

 転機となったのは3年前の2022年。漫画家・黒澤Rさんの原作作品の実写化ドラマ『金魚妻』と『復讐の未亡人』へ立て続けに出演したことでした。

 まず2022年2月から配信を開始したNetflixとフジテレビの共同制作のドラマ『金魚妻』。

 松本さんは全8話のうちの第5、6話の「頭痛妻」編に出演し、頭痛に悩む主婦を熱演。犬の散歩中に偶然出会ったある男性との情事に溺れていくというストーリーでした。

 何度も関係を持ってはディープキスを繰り返す、松本さん演じる主婦とその男性。スカートの中に顔を入れられて「あんまり見ないで」と吐息を漏らしたかと思えば、彼女が男性の上にまたがる大胆なシーンも。それでいて、この「頭痛妻」編はミステリー要素もあるのがすごいところ。

復讐の未亡人 ©テレビ東京(Tverより)

 さらに『復讐の未亡人』(Paraviとテレビ東京が共同制作、2022年7月~地上波で放送)では、松本さんはドラマ初主演を果たします。夫を自殺に追いやった同僚たちをターゲットに、主人公がハニートラップなどを仕掛けて復讐を果たす物語で、本作でも妖艶で甘美な松本さんが激しい絡みを演じきり、話題を呼びました。