登録者数7万人超のYouTubeチャンネル「カムラフウフと車中泊キャンプ」を運営する30代のゆうたさんとりょうこさん。ふたりは2021年12月から2023年9月の約2年間で日本一周を達成した。現在はキャンピングカー仕様にDIYしたハイエースで"バンライフ"を楽しんでいる。

YouTubeチャンネル「カムラフウフと車中泊キャンプ」を運営するゆうたさん(左)とりょうこさん ©三宅史郎/文藝春秋

大企業の財務経理部長とグループ会社の役員だったふたり…なぜ安定した職を捨てたのか?

 ゆうたさんは大企業の財務経理部長、りょうこさんはそのグループ会社の役員だった。ふたりとも責任ある立場で働いていたが、2021年10月に仕事を辞め、同年12月から軽自動車で日本一周を始めた。なぜふたりは安定した職を捨てたのか。

「オーナー社長を超えたいと思いながらも、同じ会社で会社員として働きながらでは無理だ、という限界も感じていて。だったら会社を辞めて、ゼロから何かを生み出してみたいと思った」(ゆうたさん)

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「個人として大事にしたい仕事と、役員として取り組まなければいけない仕事にギャップを感じるようになっていました。徐々に自分の気持ちに嘘をつきながら働くのがしんどくなってしまった」(りょうこさん)

 

93万円で購入した軽自動車で車中泊を開始

 ふたりは日本一周の旅に出るにあたり、りょうこさんが所有していた日産のモコを使うことにした。数年前に中古で93万円で購入したこの車で、DIYもせずに日本一周を達成したのだ。車中泊生活には驚きのエピソードも。

「北海道に行ったとき、朝、公園のトイレで歯を磨こうと思ったら、そのトイレが"ぼっとん便所"で。臭いがすごかったんです。ふたりで『オエッ』ってえずきながら歯を磨いて、『車中泊生活、過酷やな』みたいな(笑)」(ゆうたさん)

「車内でごはんを作ると、狭いから臭いが充満するんですよ。服も臭くなるから、衛生状態を整えるのも大変でした」(りょうこさん)

 日本一周を達成した後、ふたりは新たな挑戦としてハイエースを購入。DIYでキャンピングカー仕様にした。

「ハイエース本体が110万円です。DIYの費用なども含めると、全部で167万円くらいかかりました」(ゆうたさん)

 

全国で起きた出来事を自分事みたいに思えるようになった

 現在は神奈川県にある空き家となったゆうたさんの祖母の家に住み、時間があるときにハイエースで車中泊キャンプに出かけるという生活を送っている。

 車中泊生活を経て、「日本」を身近に感じるようになったというふたり。どのような価値観の変化があったのだろうか。

「ニュースを見たときに、全国で起きた出来事を自分事みたいに思えるようになりました」(ゆうたさん)

「車中泊生活をしたことで、家で暮らさなくても人は生きていけるんやな、というのを実感しましたね(笑)」(りょうこさん)

 安定した職を捨てて新たな挑戦に踏み出したふたり。これからどんな人生を歩んでいくのか、注目が集まっている。

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