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ナイフを突き出され「口でやれ」と命じられた
二度目は、従妹と一緒にいた時のことだ。ある日の夕方、マンションのエレベーターの前で遊んでいたところ、男が声をかけてきた。彼は晴子と従妹に言った。
「俺、ちょっと前に彼女と別れたんだ。その子に手紙を書きたいから一緒に内容を考えてくれないかな。女の子の力が必要なんだよ」
意味がわからずにきょとんとしていると、男は晴子たちの手を引いて近くの物陰へ連れて行った。そしていきなり懐からナイフを出し、「声を出すな」と言った。晴子も従妹も恐怖で凍りついた。男はナイフを持ったまま、片手でズボンを下ろし、晴子に「口でやれ」と命じた。晴子は抵抗することもできずに強要された上、性器に指を入れられて激しくかき回された。その痛みは何日もつづいたという。
二度にわたるレイプ経験は、小学生だった晴子の心に大きな傷跡を残した。彼女は自分の体が汚れたと考え、どこかで同級生と一線を引くようになった。自分みたいな汚い人間は、普通の人生を送ることなんてできないし、それを願ってもいけないんだ、と。
そんな鬱々とした日々の中で、小学6年生だった晴子の心を支えたのが、地元にいた21歳の男の存在だった。当時、母親の友理はクレープ屋でアルバイトをしていたのだが、男は店のオーナーの息子でよく遊びに来ていたのだ。不良風の外見で、改造車でのドリフト走行を趣味にしていた。晴子は店で何度か顔を合わせているうちに好きになった。
