高齢女性が「死ぬ前に一度は体験したかったこと」
――高齢女性も利用するそうですが、どんな方がくるのでしょうか。
あす香 60代の方は結構いますし、70代前半の方もいらっしゃいます。80代の方で、旦那様が奥様のために電話をかけてきたこともありました。数年前に『ちつのトリセツ 劣化はとまる』(原田純著、たつのゆりこ監修)という漫画の新聞広告が出たときは、「自分の膣はヤバいんじゃないか」という60代以上の女性からの問い合わせが増えましたね。
高齢のお客様の特徴は、「男尊女卑の時代を生き抜いた方達なんだな」と感じることです。世代的に「性的なことを口にするのはダメ」という意識が強かったり、旦那様とのセックスは、無理やり突っ込まれるような思いやりも何もない行為なので、「死ぬ前に一度は抱きしめられてみたい」という方もいらっしゃいました。
水谷 生涯独身の高齢女性で、「デイケア施設のヘルパーさんに頼んで予約してもらった」という方もいましたね。
――高齢女性に施術するときは、どんな配慮をするのでしょうか。
あす香 男性の場合は年齢が上がることで射精しにくくなることがありますが、女性の膣の状態は一人ひとり全然違うんです。若くても、膣が乾いていて全く指が入らない方もいますし、「高齢の方でも元気だな」と感じることが多いんですよ。
ある高齢のお客様に、「あす香ちゃん、自立とは欲望を満たすことよ」と言われたことがありました。そう言えるくらい、人生を切り拓くパワーがある方なんだなと感じましたね。そういうお客様は、筋肉も意外としっかりしています。
水谷 毎月1回利用を続けて、1年間少しずつ施術をしてもらったら、「膣が柔らかくふわふわになって、快感を得られるようになった」という話を聞いて、驚いたことがありました。
