山尾氏は一連の疑惑質問にブチ切れ回答拒否

 記事では神戸学院大学の上脇博之教授が次のように指摘している。

「議員パスを使用できるのは公務出張などの職務の遂行に資する時のみです。マッサージや買い物、交際相手との面会など、私的に使用すべきではありません。使用に際し、疑義が生じた場合には、公人としてきちんと説明責任を尽くすべきです」 

 当然ながら一般紙も報道して大きな問題となった。

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「山尾志桜里・衆院議員、国民が厳重注意処分…JR無料パスを私的利用」(2021年4月28日・読売新聞オンライン) 

 山尾氏はこの件についてXではコメントしたが公の場では説明をしなかった。当時の雰囲気がよくわかる記事がこちらだ。報道から約2週間後のものだ。

「『説明、逃げた!』山尾志桜里氏が一連の疑惑質問にブチ切れ回答拒否」(2021年5月14日・東スポWEB)

 山尾議員は国会内での会合後に記者達から「議員パス不正利用に関して、直接的な説明がされていないですけども」とか「説明されたほうがいいんじゃないでしょうか」と問われると、

《「まったく場が違いますので、失礼します!」とブチ切れ。そのまま会場を後にした。マスコミ各社は文春の報道後、山尾氏の国会事務所に電話で取材を申し込むが、応答がなくお手上げ状態が続いていた。》(2021年5月14日・東スポWEBより引用)

 議員パス不正利用問題について答えてくれるのかについては期待が持てそうにない、と呆れて記事は終わっている。下村&甘利に負けない対応である。そして約1か月後、山尾氏は次期衆院選の不出馬を発表した。理由は「政治家とは別の立場で新しくスタートしたい」「今回の任期を政治家としての一区切りとしたい」(自身の動画で)。