YouTubeを始めるまで、旅はほとんどしたことがなかった

――今は世界中を旅していますが、日本に戻ってきたときは地元の岐阜県に帰っているのでしょうか? 

レオ いや、今の日本での拠点は東京です。東京に行く前の話をすると、まず大学進学のために京都で一人暮らしを始めました。「都会に出てきたんだから、派手に遊ぶぞ!」と意気込んでテニスサークルに入ったのですが……。僕の入ったところは、本気でテニスに取り組む人たちばかりで。高校時代に夢見ていたようなチャラい大学生生活とは、無縁の生活を送っていました(笑)。

 大学卒業後は、上京してIT企業で営業を経験して、その後はベンチャー企業でライターや動画編集をしていました。

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大学進学を機に、岐阜から京都へ

――昔から旅は好きだったのでしょうか?

レオ それが、YouTubeを始めるまでは、あんまり旅ってしたことがなくて。海外旅行って、お金がかかるじゃないですか。だから、YouTubeで見て憧れているだけでした。

 初めて海外に行ったのは、大学2年生のときに後輩と2人で行ったインドです。着いた瞬間から、全てが日本と違っていて衝撃を受けました。人だかりが押し寄せてくるし、空気は濁っているし、スリやぼったくりもめちゃくちゃ多いし……。バスや電車も、時間通りに全然動かないから計画は狂いっぱなし。おまけに旅行中はほぼずっとお腹を壊してしまって、体調は最悪でした。でも、無性にワクワクしたんですよね。

 その次が、卒業旅行で友達3人で行ったロサンゼルスです。サンタモニカビーチなど、定番の観光スポットを巡りました。道や建物は整備されていてきれいだから、観光しやすいなと感じました。インドのように体調を崩すこともなかったですし、スリやぼったくりといったトラブルもなくて。それでも、何だかつまらないなと感じたことをよく覚えています。

初心者過ぎて「数十万円のぼったくり」「監禁」の経験も

――多少トラブルに見舞われても、刺激的な方が楽しかった?

レオ はい。日本にはないような刺激に満ちていたのは、インド旅行だったなと。大変だったけど、「生きてる!」って感じがしたんです。その土地で生きている人たちの、リアルが感じられたというか。

キレイな観光地よりも、汚かったり危険だったりするエリアに魅力を感じるというレオさん

――では、本格的に海外に行くようになったのは、社会人になってから?

レオ そうですね。と言っても「社会人になったら、たくさん稼いでたくさん旅行するぞ」と意気込んでいたところに新型コロナウイルスが大流行してしまいまして……。海外どころか、国内旅行すら行けない時期が続いていました。なので、僕の人生3回目の海外旅行は、YouTube1本目に投稿したタイ旅行なんです。

――YouTubeでは海外のマイナーな場所や危険な地域に積極的に訪れているので、レオさんは旅に慣れているのだと思っていました。

レオ 実は初心者なんですよ。だから、当初は「海外は治安が悪い場所が多いって言っても、命にかかわることはさすがにないでしょ」「むしろちょっとしたトラブルならいい経験でしょ」と侮ってしまうことで痛い目もたくさん見ました。

 日本円で数十万円ものぼったくりにあったり、大柄で屈強な男に個室へ閉じ込められたりと、洒落にならないようなトラブルに巻き込まれたこともあります。