日本国内でも今年4月、フリーWi-Fiではないが、偽基地局(IMSIキャッチャー)周辺の電波を妨害し、ユーザーの端末を圏外にして、偽基地局が発信するGSM(2G)通信をつかませる手口が東京都内や大阪市などで見られ、話題となった。このときは、詐欺SMSを強制的に送信される被害が確認されている。
新幹線の無料Wi-Fiはそもそも危ない
スマホの通信容量を節約するためにもうまく活用したいフリーWi-Fiだが、偽のアクセスポイントのほかにも注意点がある。
新幹線内では、パソコンを開いてメールのやりとりをするビジネスマンや、スマホでネットショッピングやSNSを楽しむ若者の姿を見かける。しかし、フリーWi-Fiを利用している場合、こうした何気ないネット利用に落とし穴があるのだ。
まず、Wi-Fiには通信を暗号化しているものとしていないものがあり、暗号化していないWi-Fiは第三者が通信内容を盗み見ることが可能となっている。利用する際には、ネットワーク名の横に鍵マークがある、暗号化されたWi-Fiを利用するようにしよう。
JRが提供する無料Wi-Fiは暗号化されていないため、JR東日本は利用ガイドで「セキュリティを必要とする通信をされる場合には、セキュリティの高いVPN(バーチャルプライベートネットワーク)や有料公衆無線LANサービスをご利用になる事をお勧めいたします。」としている。
メールやSNSのチェックは避けるべき
また、フリーWi-Fi利用中は、セキュリティが強化されている「https」から始まるサイトの閲覧のみにすること。そうでないサイトにスマホやPCでアクセスすると、サイト上部に「保護されていない通信」「接続は安全ではありません」といった警告が表示されるから見分けやすいはずだ。
クレジットカード情報、ID・パスワード等の個人情報の入力は避けよう。具体的にはインターネットバンキングやネット証券などの重要なサイトへのアクセス、ウェブサイトへのログインも避けたほうがいいだろう。