アメ車が売れないこの国にも、アメリカのカスタム文化はたしかに息づいている。海の向こうに思いを馳せる、ホットなオーナーたちの素顔に迫る!
今回は、「37th MOONEYES Street Car Nationals®」の出展者から、タントをカスタムする「いっちー」さんをご紹介。
◆◆◆
愛車との別れが辛すぎて…
このタントはもう、15年以上前に弄っていた車なんです。過去にはイベントで賞を貰ったりもしたんですけど、このところはナンバーを切って保管していたんですよね。今回はちょうど、劣化していた外装を塗り直したタイミングだったので、またナンバーをとって出してみようと。
そもそも車を弄るようになったのは、25歳くらいの頃でした。たまたま当時乗っていたワゴンRと同じ型で、アメリカンカスタムが流行っていて。それからもうかれこれ40台くらいに乗ってきましたけど、今でもそのうち12台は保管してあるんですよ。
やっぱり車を買い替えても、それまでの車を手放すと寂しくなるじゃないですか。それで、いつからか別の車を買っても残しておくようになり、そのままどんどん増えてしまって……。
ただ、自宅には2台分しかスペースがないので、資材置き場のような場所を借りたりしつつ、どうにか収めている感じです。理想をいえば、屋根つきの場所で博物館のようにできれば最高なんですけどね。
台数だけ見るとお金持ちのようですけど、ほとんどは軽なんですよ。四角くて愛嬌のあるデザインが好きなので、軽ばっかり増えちゃって。
よく「普通車を弄ればいいのに」とも言われますが、安く手に入れて安く弄るというのを繰り返すうち、ここまで増えてしまったので……。これから普通車を増やしてもお金がかかりますし、今ある車は手放したくないですから、この形を崩すつもりはないです。
あと実は、現時点でナンバーをつけて動かしているのは8台なので、自動車税は少し大きめの車2台分くらいで済んでいて。ブランドや外食にも興味はないですし、もともとあまりお金を使う方でもないので、意外となんとかなっているんですよね。
夫はもうずっと、私の趣味に関しては見て見ぬフリという感じです。たまに代車とかでノーマルの車に乗ると、「こういうのでいいのになぁ」と呟いていることはありますけどね。
でも、私にとってはこういったイベントや集まりが生きがいで、生涯をこれに捧げているようなものなので……。こうして趣味を続けさせてくれている夫には申し訳ない気持ちもありつつ、いつもありがたく思っています。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。