茨城の県立高校1年生だったマサハルくん(18、仮名)は、同級生の男子から無理やりキスされる、陰茎を触られるなどの卑劣なイジメを受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。その精神的な傷は深く、通信制高校に転学した今でも自殺未遂やオーバードーズを繰り返してしまっているという。
イジメが始まったのは、高校入学直後の5月ごろだった。最初は通学に使用していた自転車へのいたずらや、靴が刃物で切られる被害だったという。
「高校の最寄駅から自転車で通っていたんですが、タイヤの空気を抜かれたりしました。また、駅の近くの駐輪場に置いてあった自転車を傷つけられたり、パンクさせられたりしました。学校でも、靴が刃物のようなものでソールとの繋ぎ目を10センチほど切られてしまいました」(マサハルくん)
マサハルくんはイジメにショックを受けながらも、すぐに担任や警察に相談した。
「担任に被害を訴えたのですが『大変だね』と言うくらいで学校として対処する様子はあまりなく、『警察に行ったほうがいい』と言われました。自転車の件は5月に警察に行ったんですが、『事件があったときの危険表示のバリケードテープを巻いてくれれば警察が関わっていることがわかる』と言われるくらいでした。何度か自転車の指紋採取はしてくれたのですが、捜査されているかはわかりませんでした」(マサハルくん)
イジメは徐々にエスカレートし、1学期の終わりには髪を引っ張られるなどの被害があり、お菓子の粉をかけられたり、制服を箒で汚されるなどのイジメが日常的に続いていた。
「下半身を擦り付けた相手は勃起していて、パンツが汚れていたことも…」
また、1年生の3学期になると、複数の同級生から性的なイジメを受けるようになった。
「24年の1月から5月ごろまで更衣室や体育館で後ろ向きにさせられ、男子生徒にお尻をわしづかみされたり、下半身を擦り付けられることが週2、3回ありました。腰を振りながら『気持ちいい』『イっちゃう』『あ、ああ、でちゃう』などのわいせつな言葉をかけられました。下半身を擦り付けた相手は勃起していて、パンツが汚れていたこともありました。体育の授業中にも、押し倒されて横向きにされた状態で後ろから円を描くように下半身を押し付けられ、腰を振られたこともありました」
性的イジメは週に2~3回という高頻度でマサハルくんを襲った。場所や時間も問わず、体育の授業中や更衣室、トイレでも被害を受けたという。
「トイレに入った時に覗き見されて『立派だね』と言われたり、加害者の1人は強引に陰茎を見せてきたりしました。マスク越しにキスされたこともあります。スマホで猥褻な動画を無理やり見せてきました。しかもイジメ側は勃起しているんです」

