しかし、最近ではウェブサイトの「https化」が急速に進み、大半を占めるようになったことから、ChromeやSafariといったブラウザアプリはわざわざ鍵マークを表示せず、逆にhttpsでない場合に限って警告を表示するようになっています。こうしたブラウザでは鍵マークによる判別ができません。安全性を確認する方法として鍵マークの有無をチェックするというのは、2025年現在ではむしろ「誤り」と言っていいでしょう。

iPhone用のChromeアプリにおけるURL欄。https対応サイト(上)では鍵マークがどこにもなく、https非対応サイト(下)の場合のみ、ドメイン名の先頭に警告マークを表示する仕組みになっています
iPhone用のSafariアプリにおけるURL欄。Chromeの場合と同様、https対応サイト(上)に鍵マークはなく、https非対応サイト(下)のみ「安全ではありません」という警告を表示する仕組みになっています
PC用のChromeでも、かつて表示していた鍵マークは表示されず、https非対応サイト(下)のみ「保護されていない通信」という警告が出るようになっています

 さて、今回は公衆Wi-Fiを使うときの注意点や、もはや時代遅れとなっている常識について、解説してきました。公衆Wi-Fiは自分のギガ消費を気にせず、かつ通信環境が悪いような場所でも使えることが多いため、飛び付いてしまいがちですが、さまざまなリスクが潜んでいます。使用の際には「本当に接続しても大丈夫か」「センシティブな情報を入力しても構わないのは、VPNなどでセキュリティが確保されているときだけ」といった意識を持つようにしましょう。

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