駅や空港、商業施設などで利用できる公衆Wi-Fiは、かつて多くの事業者がサービスを提供していましたが、最近やや下火になりつつあります。多数のユーザがシェアして使う仕組み上、速度はどうしても遅くならざるを得ず、低品質のイメージが広まってしまったこと、またセキュリティの問題が知れ渡るようになり、敬遠されるようになったことが背景にあるといえるでしょう。
それでもモバイル回線の選択肢がない場合などには、便利なサービスであることは間違いなく、何より多くは無料で利用できるのが大きな魅力です。今回はそうした公衆Wi-Fiを利用せざるを得ない場合に、一般的に「守るべき」とされてきた“常識”が、2025年現在でほんとうに正しいのか、チェックしつつ紹介します。
常識その1:「暗号化されていないSSIDは危険」→○
公衆Wi-Fiを装ったなりすましのアクセスポイントを設置し、接続したユーザの個人情報を抜き取るというのはよくある攻撃手法のひとつです。こうした場合、リストで表示されるSSID(ネットワーク名)の中からユーザに優先的に選ばせることを目的に、暗号化していないフリーのWi-Fiを装うパターンがほとんどです。
こうしたことから、暗号化されていない=錠前マークの付いていないSSIDは、原則として利用すべきではありません。著名な公衆Wi-Fiサービスで用いられているSSIDであっても、第三者が偽造したものである可能性を捨て切れないからです。錠前マークが付いていても暗号化方式そのものが古いなど「100%安全」とは言えないのがややこしいところですが、大原則としては錠前マークは必須と考えておけばよいでしょう。
では、暗号化の有無を確認したいときにはどうすれば良いのでしょうか。
