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ロシア議員「外国人とセックスするな」発言の波紋

 終電の午前1時を過ぎても人の流れが途絶える気配はなく、通り全体が異様な熱気に包まれていく。上半身裸になる者、酒に酔い大声で叫ぶ者、街灯によじ登る者、見知らぬ女性を突如肩車で持ち上げる者、汗まみれになりながら黙々とダンスを続ける者、抱き合いキスを交わす者……。日本で言えば代表戦後の渋谷や道頓堀、クラブ、野外フェス、祭りに縁日に盆踊り、それらをすべて一緒くたにして混ぜ合わせたようなカオスがそこにある。こうした狂乱の宴が連日連夜、一日も途切れることなく続いている。

狂乱の宴は連日連夜

 しかし、今そこでちょっとした論議を呼んでいるのが、ロシア人女性をターゲットにした外国人観光客によるナンパ問題だ。サッカーの試合などまるでおかまいなし。ただ単に出会い目的で訪れる者も多く、またそれを期待してやってくるロシア人女性も少なくない。

 開幕前、家族や女性、子どもに関する委員会の長を務めるタマラ・プレトニョーワ下院議員が「ロシア人女性は外国人との性交渉を自重するように」との発言をしたとして、国内外から人種差別的との批判を浴びたが、彼女が危惧したことがまさに現実のものになりつつある。

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背景にある「オリンピックチルドレン」

 この発言の背景には1980年のモスクワ五輪後に誕生し差別的な扱いを受けた「オリンピックチルドレン」と呼ばれる子どもたちの存在がある。もちろんソ連時代とは違い、国際結婚はさほどめずらしいことではなくなったが、同時に国際離婚もまた増加し、帰国のトラブルや子どもの養育権をめぐるトラブルに巻き込まれるケースが増えているという。それを受けての「ロシアで結婚をして、子どもを産み育て、幸せになってほしい」との発言なのであったが、「外国人とセックスするな」の部分ばかりが強調されて報じられることとなった。

テキーラタイムに突入