毎年のように俳優やラッパーなどのアーティストがドラッグをめぐって逮捕されていく芸能界。一体、何が起きているのか。長年、薬物取材を手がけてきた「週刊文春」エース記者が紐解く芸能界の薬物汚染の実態。case.6はラッパーのF。(初回は#1へ)

コロコロの中にマリファナを…

「週刊文春」記者が入手した2枚の写真には、男の爛れた日常がリアルに切り取られていた。事務所内にあるデスクの中央には、ノートパソコンが1台。その奥には、赤い幾何学模様が施された粘着カーペットクリーナー(コロコロ)が置かれている。手前には、煙草の吸殻が山盛りになった黒色の灰皿。その隣にある青色の小さな灰皿の上には、細い葉巻の吸殻が乱雑に置かれていた。

日用品の隙間に隠されていたのは… ©fotoco

「彼の生活は大麻と一体化していました。朝起きたら一服し、食事後にも一服。仕事に行くにも当然のように吸ってから臨みます。事務所内の自分の部屋にはコロコロがあって、その中にWEED(マリファナ)を入れている。青い灰皿の上にあるのが、その吸殻です」

 ある音楽関係者が大麻の常習者と告発するのが、ラッパーのF氏である。1990年代にデビュー後、日本のヒップホップを牽引し続けてきた彼には、常にドラッグ使用の疑惑が囁かれ続けてきた。大麻の館――関係者がそう告発するのが、彼の事務所だ。大麻草由来の成分を含むCBDオイルは、部屋の左側にある黒い棚に置かれているという。

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CBDオイルは、違法性のある有害成分THC(テトラヒドロカンナビノール)を含まない大麻草の茎と種からの抽出物で、中毒作用はないとされる ©fotoco

 そんなFだが、捜査当局にマークされ続け、逮捕の手前までこぎつけたものの、逮捕されることはなかった。一体、なぜなのか。その裏側を追った「芸能界ドラッグ大捜査線」case.6は「週刊文春 電子版」で読むことができる。

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