「おしりは右と左で、別々の動きができるじゃないですか」
メンバーからある謎かけじみた問いかけがあった。
「さて(人間の体に)おしりはひとつでしょうか、ふたつでしょうか?」
カズハはひとりだけ「ふたつ」と回答。メンバーを爆笑させている。韓国語で展開したその持論も大ウケだった。
「だっておしりは右と左で、別々の動きができるじゃないですか」
「バレエをやっていたのですが、右と左で力の入り方が違うものだと思うんです」
同じ日本人メンバーのサクラが韓国語で「じゃあ(おしりと)似たような見た目の果物、桃も、一個をふたつって数えるの?」とツッコミを入れる一幕も。
カズハの韓国語のスキルは韓国内で「まだまだ」と見る向きが多い。それでも、韓国語で笑わせる。容易なことではない。本人は2024年のインタビューで、自身のこんな考えを明らかにしている。
「自分が話したことで周囲が笑ってくれるのはうれしいんです」
「大惨事」音楽フェスでパフォーマンス力不足が指摘
一方で、カズハに厳しい逆風が吹いた場面もあった。韓国テレビ局の芸能担当記者が言う。
「2024年4月、LE SSERAFIMは韓国内で大きな批判にさらされました。アメリカで行われた世界的な音楽フェス『コーチェラ』に参加した際のパフォーマンスが酷評されたのです。『日本人メンバーがレベルを下げている』という指摘もあり、カズハも批判を免れ得ませんでした」
4月16日の「韓国経済新聞」はこんな見出しで報じた。
「LE SSERAFIM、米でライブ『大惨事』…『K-POPアイドル』論争が勃発」
グループ全体として特に歌唱力への批判が飛び交った。音程や声域など、「実力が伴っていないままデビューした」との批判で、この“論争”は長引いた。
約2ヶ月後の6月22日にも、韓国のオンライン新聞「ノーカットニュース」が「LE SSERAFIMに必要だったこと」として現地音楽評論家たちの厳しい声を掲載している。
「LE SSERAFIMが最近抱えてきたライブでの弱点が際立ったステージだった」
「グループ自体が、毒気*がありつつ一生懸命に何かを『成し遂げる』というコンセプトなのに、ライブでは弱点が見える。そのため反感が生じるのだ」
*トッキ=殺気立つような、鬼気迫る雰囲気のこと

