「水藤のお父さんは中学校の教師でした。19年までは愛知県内で中学の校長先生まで務めた人物です。教室だけではなく、役所でも活躍。自治体教育委員会で学校教育課長の立場にあったこともある。退職後の最近は、学校と連携する公益財団法人の理事も務めていました」

〈児童生徒、先生方のために支援を続けていく〉

 父は地域の教育を率いるリーダーだった。財団のとある冊子では、理事として、デジタル教育について語っている。

被告の父

〈本法人は、(略)教育振興のためにますます公益性を発揮して、(略)児童生徒、先生方のために支援を続けていく所存です〉

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〈最近の社会のAI化には驚かされます。不登校の子どもたちへの支援として仮想空間をつくってはどうか、子どもたちの表情を読み取って支援に生かしてはどうかなど、教育にもAIを取り入れようという動きもあり(略)さまざまな議論が展開されています〉

 退職後も教育の未来を考えている父のもと、立派な教育理念を注がれ、自身も教師の道を選んだはずの男。そんな水藤はなぜ、女児への卑劣な性犯罪に及んでいたのか。盗撮グループの正体とは――。捜査の進展を待ちたい。

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