日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号からダイジェストで紹介します。

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トヨタの復権人事

 トヨタ自動車(佐藤恒治社長)の“復権人事”が話題になっている。執行役員の(こん)健太氏が、7月1日付で2年ぶりにCFOに復帰したのだ。

 近氏は東北大学出身で、2019年に執行役員に昇格。20年、CFOに就任した。22年、副社長兼CFOの要職に就いたが翌年、わずか1年で同ポストを退任している。

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 23年は佐藤氏が社長に昇格した年だ。副社長の近氏、最高技術責任者の前田昌彦氏、最高人事責任者の桑田正規氏の3人は、佐藤氏と同世代ということもあり、全員が副社長を退任。近氏は子会社のウーブン・バイ・トヨタ(隈部肇CEO)の代表取締役兼CFOに“都落ち”したのだ。

「ただ、3人のうち近氏は復権の目があると言われていました。ウーブンは静岡県にある実験都市『ウーブン・シティ』を手掛ける先端技術の戦略子会社。なにより豊田章男会長の長男、大輔氏が在籍しているからです」(トヨタ関係者)

トヨタ自動車会長の豊田章男氏は、ウーブン・バイ・トヨタの事業を「CES 2025」の基調講演で紹介 ©NurPhoto via AFP

 近氏は母校の東北大学での講演で、涙を流しながら「章男さんのような人間になりたい」と語った逸話の持ち主。大輔氏の後見人を務めあげれば、返り咲く可能性は十分あった。

この続きでは、トヨタ自動車の社長人事について関係者が語っています》

※本記事の全文(約5000字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2025年8月号に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。全文では下記の内容をお読みいただけます。

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出典元

文藝春秋

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