ギャルの道を突き進み…バイクへの憧れも

――野球少女だった娘がいきなりギャルになるのだから親御さんも驚いたでしょうね。

成瀬 めちゃくちゃ心配してました。夜遅くまで家に帰らないから何度も電話があったり。でも悪いことをしているわけじゃないですよ。ただ近所に住んでいる親友の家で話したり、アニメ見たりしてただけで。あるじゃないですか、夜更かしかっこいいみたいな(笑)。

 家の近所に住んでいた親友も同じ時期にギャルに目覚めて。ちなみにその子は、白ギャルでした。

ADVERTISEMENT

――いきなり近所に急にギャルが現れるから、周りの人はびっくりしたでしょうね。

ギャル時代のプリクラ 本人提供
清楚系グラビアアイドルになってからのいなさん 本人提供

成瀬 周りの目は結構厳しかったですね。だから、見た目がギャルでも真面目にしようと思って。勉強もして、ちゃんと高校は出てます。

 ただギャルに目覚めてから、学校にあんまり行ってなくて(笑)。毎日遊んで、ギャル友達の家を転々としてました。ギャルになったら、ギャルのネットワークが出来上がるんですよ。私の学校は真面目な学校だったので、別の学校のギャルとかとギャルサーまでは行かないんですけど、固まってましたね。上下関係もなくみんな仲が良くて、ディズニーに一緒に行ったりしてました。

――高校に入ってもギャルの道はどんどん突き進んでいく?

成瀬 突き進んでましたね。あと私が男っぽい性格だったんで、バイクに走りました。よく彼氏の影響だろうって言われるんですけど、もともとバイクに憧れていて。シンプルにかっこいいじゃないですか。アルバイトをして、お金をためて合宿で16歳で免許を取りました。

――いきなりですね。どうしてバイクに目覚めたんですか。

成瀬 「チャンプロード」(※1)ですね。

※1 暴走族を中心としたヤンキー文化を取り扱う自動車・オートバイ雑誌。キャッチフレーズは「皆んなが主役だ!! BARI×2チューニングMAGAZINE」。

――おお、ギャルからヤンキー方向に(笑)。最初に買ったのはどんなバイクなんですか。

バイクに乗るギャル時代のいなさん 本人提供

成瀬 ホンダのホークⅡですね。そっち系のバイク、族車ですね(笑)。そこからギャルコミュニティに加えて、バイクコミュニティの方にも入り始めて。そこから知り合った人と一緒に走るようになって。

――一緒に走る? 暴走族ってことですか?

成瀬 違います、違います。旧車會です(※2)。暴走系には加わってないです。

※2 日本のバイク愛好者の中で、主に1970~1980年代の旧型車(いわゆる“旧車”)を愛好し、独自にカスタム・集会・ツーリングを楽しむグループ。