グラビアアイドルであり、コスプレイヤーとしても活動する成瀬いなさん(旧芸名:蒼猫いな)。現在は清楚な印象も受けるが、学生時代はガングロギャルだった。しかも彼氏は街で強いと噂の暴走族の総長だったという。

 ガングロギャルだった彼女がコスプレイヤーとなったきっかけ、さらにグラビアの道へ進むことになった声優との仕事について聞いた。(全2回の2回目/最初から読む

グラビアアイドル・コスプレイヤーの成瀬いなさん ©石川啓次/文藝春秋

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高校卒業と同時にギャルを卒業…K-POPバー店員に

――高校卒業後もギャルは続けたんですか?

成瀬いなさん(以下、成瀬) ギャルは高校卒業と同時に卒業しました。その時は日サロで働いていたんですけど、高校終わりくらいから「白肌かわいい」となったんです。その頃に韓国ドラマやK-POPにハマって、せっかくなら字幕なしで見たいと、韓国語の勉強を始めたんですよ。

 ただ韓国語を勉強するなら韓国人と関わった方が早いなと思って、大久保のK-POPバーで働き始めました。好きなものは突き詰めたくなる性格なので(笑)。

――黒ギャルから美白への転身はかなり大変そうです。

成瀬 実は黒ギャル時代も顔だけは焼いてなかったんです。ファンデーションで黒く塗っていたので。

黒ギャル時代のいなさん 本人提供

――そうなんですね。勉強になります。やがて成瀬さんはコスプレイヤーになるわけですが、どういった経緯だったんですか?

成瀬 K-POPバーで働いた後に、カラコンの会社で働いたんです。その会社の商品で韓国のモデルさんを起用しようとなったんです。私は韓国語ができるので、私が交渉して、今は人気になった韓国人インフルエンサーをモデルに起用したんです。

 そのモデルさんのアテンドとして、初めて撮影現場に立ち会った時にスタンドインとかで入ったんですよ。それが面白いってなって。そこから「私も、あっち側に行きたい」と思い、会社を辞めて、コスプレイヤーとしての活動を本格的に始めました。

――ギャルからK-POPを挟んでのコスプレイヤー。振り幅がすごいですね(笑)。これまでのお話だとアニメだったりゲームと結びつく感じがしないんですけど。

成瀬 近所に親友のギャルがいるって話したじゃないですか。そのギャルの子がアニオタで、私もちょくちょく一緒にアニメを見ていたんですよ。もともとコスプレもしてみたかったので、『Re:ゼロから始める異世界生活』のエミリアのコスプレの写真を家で撮って、その写真をTwitter(現X)にアップしたんです。そうしたらけっこう反応があって。今まで、そんなに反応をもらったことがなかったのでコスプレって面白いなと思って。

『Re:ゼロから始める異世界生活』ラムのコスプレをするいなさん 本人Instagramより

 そのあとも家でコスプレをした写真をTwitterにアップしていて。初めてのイベントでのコスプレはコミケでした。なかなかわからない世界だったんで、1人で行ったので怖さもありましたね。