魔法少女りりちゃん
「りりちゃん」をカリスマに押し上げた原動力は彼女が作成したマニュアルに他ならない。
標的とする年上男性を「おぢ」と命名し、彼らからお金を騙し取るための方法を「りりちゃんの魔法」と名付けてノウハウ化し、女性たちに販売していたのだ。
《こんいちは~ りりちゃんです
DV毒親育ち高卒勉強できない昼職飛んで20歳からホス狂いになり4年間ずっっと歌舞伎町のホストクラブに通ってる元ホームレス滞納しまくり社不ヴぉんなツイッタラーりりまんこです》(原文ママ)
マニュアルはこんな「自己紹介」から始まる。その内容は、ホストクラブで大金を使うために勤務していた風俗店などで得た経験を元に作られていた。
SNSの活用法も巧妙だった。自身のTwitter(現X)アカウントのフォロワーは5万人超え。SNSにアップする帯封付きの札束の数も他のホス狂いとは段違いで、毎晩のようにホストクラブで豪遊する様子などを投稿していた。
彼女がSNSで目立ち始めたのは2019年頃。当初は「頂き女子」という言葉は使っておらず「裏引き」と称していたため、ホストや店に通う客たちのゴシップが書き連ねられるネット掲示板「ホストラブ」には、即「Twitter 裏引き魔法のりり」なるスレッドが立ち、「今日はあそこで飲んでいた」「今の担当ホストは○×だ」などと、彼女の毎夜の行動が大量に書き込まれていた。
店を通さずに男性から金銭を引っ張る「裏引き」行為は昔からあった手法だ。実際、「裏引きの方法」を指南する女性は彼女の他にも多くいた。しかし彼女の場合は、ターゲットとする男性を「おぢ」に、「裏引き」どころか「詐欺行為」を「頂き」という耳当たりのいい平易な言葉に変え、カジュアル化させてとっつきやすくした。
さらに「マニュアル」を購入した、顧客の女のコたちからの個別相談に乗ってあげるなど「アフターサービス」も万全だった。
そんな画期的なノウハウを生み出した「りりちゃん」は、SNSの世界に登場するや否や、夜職の女性から一気に注目の存在となった。彼女たちは常に「いかに効率的に稼ぐか」を考えている。夜職は男性相手に体も時間もメンタルも費やすため、そのプロセスが効率化される「マニュアル」は彼女たちの心を掴み、1000人以上が購入したとされている。
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