“東大女子あるある”

――逆に私は私学文系だったのもあり、東大女子の皆さんの話を聞いて「もっと勉強しておけばよかった」と後悔しました。帰宅部の子が甲子園に行く子たちを羨望のまなざしで見るような気持ちで……。

ハミ山 私は研究室の人たちと家族のように仲良くしていたので、大学が居場所になっていたのも一側面です。学ぶ楽しさも、苦しさも両方ありましたね。ただ、私には子どもがいるのですが、最近周囲から「子どもも東大だね」と言われてモヤッとすることが多くて。

――そう言われがちなのも“東大女子あるある”かもしれませんね。

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ハミ山 定番だと思います。苦しさもあるのを知っているからこそ、押し付けたくはない。子どもには何も気にせず、生きていってほしいです。

東大男子のノリ

――作中では、東大男子の先輩たちも出てきます。

ハミ山 1話目では嫌な奴に見えるかもしれませんが、対立構造をつくりたいわけではないので、憎めないキャラクターになるよう意識しました。

――彼らは嫌な奴というより、世間知らずなのかな、と受け止めました。

ハミ山 女子に“顔面偏差値”をつけるというエピソードは実話なんです。私もやられて、「おめでとう」とか言われて。小学生がやるようなランク付けを嬉々としてやっちゃうような、ホモソーシャルな空気感は実際にありました。8割が男子なので、女性がいたら普通はしないような下品な話を始めるとか。男子校ノリというのも、私が在学中はあるあるだったかなと思います。