アダルト動画のネット販売ビジネスを画策

「2人は同人AVをネット上で配信、販売するビジネスを始めようとしていたんです。数カ月前から女の子を集め、撮影、編集など準備をし、本格的に動き出す直前だったそうです。遺体遺棄現場になった新宿区内のマンションは、AVの撮影や編集のための作業スペースとしても使われていました」

 同人AVとはAVメーカーが販売する商業AVと異なり、個人の撮影者がハメ撮りなどを撮影し、FC2などのサイトで動画配信する。出演しているのは、ほとんどが“素人”の女性たちで、毎日のように動画がアップロードされている。手軽に参入できることもあり、平日は社会人として働き、休日に副業として、撮影・編集を行う人もいるという。2022年のAV新法施行後、急速に市場規模を拡大している。

※写真はイメージ ©AFLO

「通常のAVよりもギャラや売り上げが高くなることも多く、年に数千万円稼ぐ素人女優も珍しくありません」(IT担当記者)

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 そんな「業界のブルーオーシャン」に飛び込もうと、準備を進めていた最中で起こってしまった今回の事件。前出の北の知人は「2人がトラブルになるなんて考えられない」と首をかしげる一方で、こんな話も明かすのだ。

被害者は「とにかくギャンブルが好きで、かなりの額を稼いでいた」

「成瀬くんは、同人AVの配信については、資金調達を担当していました。それまでどんな仕事をしていたか詳しくは分からないですが、とにかくギャンブルが好きで、かなりの額を稼いでいた。歌舞伎町ではちょっとした有名人でしたよ。いつでもギャンブルができるように常に100万円の札束を2、3個バッグにそのまま入れているというのは有名な話。北は北で、お金に困っていたとも聞くので、もしかすると、今回の事件は“金銭目的”だったのかもしれません」

 パソコンが得意な北は、同人AVの編集やHP作成に携わっていたという。北について取材を進めていくと狂気の片鱗が見えてきた。