「一番いいヤツ」だった“たけし”
――YouTubeのチャンネル登録者数は28万人を超え、人気も急上昇中です。メンバーの反応はいかがですか?
佐藤 最初は収益も低くてなかなか動画も撮れなかったので、彼らもまだ実感が湧かないみたいで、自分を知っている日本人がケニアに来るたびに、「本当に俺らは有名なのか!?」って(笑)。その反応がかわいいなと思います。
――「さとこ国立公園」に一番よく登場するたけしさんとの出会いを聞かせてください。
佐藤 ケニアで誰か一緒に動画を撮ってくれないかなと思っていたときに、「一番面白い」ではなく、「一番いいヤツ」だったのがたけしでした。たけしが誰よりも笑顔が多くて、距離も近くて、一番仲良くなれたんです。
最初は収益ゼロでしたけど、人の時間を使っているので「ありがとう」ってお金を渡したりしたんですよ。でも、「俺らは友達だから、そんなのいらないよ」と言われたときに、ものすごく衝撃を受けて。
それまで出会ったケニア人とは、道を歩いているだけでお金をせびられたり、お金を貸しても返ってこなかったり、嫌な思いをさせられることも多かったんです。でも、そのイメージをひっくり返されました。そんなたけしが連れてきたのが、今のメンバーたちですね。
日常の中にあるワイルドさがとにかく面白い
――「動画を撮ろう」と決めてから、どのくらいで出会えたんですか?
佐藤 初日です(笑)。いいヤツだったので、そのまま撮って動画を出したら、1発目から300万再生されたんですよ。めちゃくちゃいい人材を発掘しましたよね。
――すごいですね(笑)。彼らとの印象的な思い出はありますか?
佐藤 すべてがワイルドなので、日常の中にあるワイルドさがとにかく面白いです。
ケニアでは誕生日を祝うとき、こえだめをバケツの中に入れて水で溶いて、友達にかけるんですよ。それがめちゃくちゃ臭くて(笑)。僕、もうすぐ28歳なんですけど、「27歳の自分を全部汚い水で洗い流して、28歳に行こう!」みたいな。もう、なんてワイルドなんだって(笑)。豚の糞とかも混ざっているので、「コレラ菌とか大丈夫かな?」と思いながらも、そういうところがすごく好きですね。
――お祝いのしかたもワイルドなんですね(笑)。
佐藤 それから彼らは自分に正直で、自分が大好きなんですよ。待ち受け画面は間違いなく自分の写真で、それはちょっとうらやましい部分でもありますよね。自分がこんなに好きでいられる人生って楽しいんだろうなと。
本当に自分に正直で、僕が横にいても平気で女の子をナンパしたり、いい意味でも悪い意味でも自分の欲に従順で、「楽しいキャラしてるなぁ」と思います。そこが日本人とのギャップですよね。
