「ちょっと疲れている全ての人に観てほしい映画」
――素晴らしいラストシーンでした。あらためて読者に『わたのはらぞこ』の見どころや伝えたいことがあればお願いします。
豊島 生きていると色々な気分の時があると思いますが、どんなモードの時でも、それぞれの楽しみ方がある映画なんじゃないかと思います。ちょっと疲れちゃった時にも、気軽に映画館に来て観てみてほしいです。
加藤 ヤーレンズの出井隼之介さんが、「ちょっと疲れてる全ての人に観てほしい映画です」というコメントをくださったんですが、本当に伝えたかったことを言葉にしてくれたと思っています。日常の疲れもそうですし、創作物を見て疲れる、ということもあるじゃないですか。そういう疲れにも、そっとフィットできるような作品じゃないかなと。スマホの電源を切って、三浦(康嗣)さんの素晴らしい音楽と共に、上田の美しい風景と、神田さんの素晴らしいお芝居を、ヨシノさんと同じ気持ちで旅をするように観ていただけたら嬉しいです。
私たちは、この映画を作る過程で、本当にたくさんの幸運に恵まれました。初めてロケハンに行った場所で彩雲を見たり、夜空を見上げたら流れ星が流れたり。
豊島 そういう出来事が起きるたびに、「行ける!」と勝手に背中を押されているような気持ちになりました。それは町の方々との出会いもそうですし、いろんな運に恵まれたと感じます。
加藤 2人だけのパワーでは絶対にできなかった作品です。動かし始めたのは私たちですけど、それ以外の大きなもの、映画でも描いている「見えないもの」にすごく突き動かされて作った映画だな、という実感があります。
『わたのはらぞこ』
監督:加藤紗希/脚本:豊島晴香/出演:神田朱未、加藤紗希、豊島晴香、釜口恵太、本荘澪、湯川紋子、髙羽快/音楽・音響デザイン・作詞:三浦康嗣(□□□)/撮影:寺西涼/照明:西野正浩/録音:鈴木万里/スチール:髙羽快/宣伝美術:一野篤/宣伝協力:天野龍太郎、山本梨央、ウスバアミ/ 製作:点と/2025年/日本/105分/8月1日(金)~上田映劇、8月23日(土)~ポレポレ東中野で公開。以降全国順次公開予定
その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。


