「大丈夫かな、この人」梓さんは尚威さんのことを怪しんでいたが…

――9年間一人で過ごしていた最中、大阪に行くほどのモチベーションが持てたのはなぜ?

尚威 チャンスがあるのに、それを諦めて後悔するのが嫌だったんです。あとは、仲介してくれた人から、「年上好きの子」ということは聞いていたので、そんな珍しい人がいるなら会ってみたい、というのもありました。

 私はほんと、筋金入りすぎなんですけど。

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――筋金入りの年上好きということですよね。ただ、ご本人を前に大変失礼ですが、50歳過ぎのおじさんがわざわざ東京から女の人に会いに来るって、怪しさを感じなかったですか。

 その時は私も「大丈夫かな、この人」ってちょっと思ったんですけど、彼の連絡先も直接は知らなかったし、関西に用事があって、そのついでに会いに来るんかな~、くらいに考えてました。

インタビュー中も仲良しなふたり

――それなら納得できますよね。

 と思ってたんですけど、会った時に聞いたら、「さっき着いたばっかりで、会うためだけに来た。2時間後には最終電車です」って言われて(笑)。

 ただ、自分の場合、これまで優しいおっちゃんに出会ったことなかったんですよ。関西のおっちゃんって、「俺の言うこと聞け!」って感じの人が多いんで。

 だから、わざわざ東京から会いに来ることが逆に、この人めっちゃ真剣だし、いい人なのかも、ってなったのかなって。

「本当は60歳くらいの男の人が一番好き」梓さんは“筋金入り”のおじさん好き

――これまでお付き合いされてきた方は全員、関西のおじさんだった?

 大阪と兵庫ですかね、ほとんど。あと、京都の人もちょろっといたか(笑)。だから、東京のおじさんという意味でもはじめてだし、私のことを「おまえ」って呼ばない彼氏もはじめてですね(笑)。

 あと、筋金入りって言いましたけど、本当は60歳くらいの男の人が一番好きで、60代の人で付き合った人はこれまで2人いてるんです。

――同年代にはない魅力が年上にはある?

 昔から、しょうもないことでゲラゲラ笑ってる同年代の男の子を見ると、本当に子どもに思えちゃってダメだったんです。だから、40歳を超えてある程度社会経験を積んでいる人なら、中身が幼くても、まだギリ許せる、みたいな(笑)。

 私からすると50歳でもまだ若いくらいで、見た目だけじゃなく、中身も老けててほしいというか。

梓さんは「筋金入りの年上好き」だという

――では、尚威さんと初めて会った時は、「若い」と思った?

 だから、これから伸びしろがあるなって(笑)。

尚威 彼女が大人びているのと同時に、私が子どもっぽいっていうのもあるでしょうね。初めて会った時から年の差は感じなかったです。

 そもそも自分はおじさんだっていうコンプレックスがありましたから、こんな若い人と付き合えるとか、結婚とかってまったく考えられなかったんですけど、最初からすごい僕を受け入れてくれて。

 帰り際、すっごい名残惜しそうな顔で見てくるから、ハグしました(笑)。