68歳の老後の一人暮らしの様子を公開しているYouTubeチャンネル「年金一人暮らしのぺこりーの」のぺこりーのさん。
チャンネルを開設して初めて投稿した「ようやく妻が死んでくれた」というタイトルの動画は876万回(2025年7月時点)も再生。それ以降、年金の支給額や収入を公開したり、1日の暮らしを赤裸々に発信している。妻を亡くしてから4年間は立ち直れなかった彼はどのように回復していき、老後の生活を楽しむようになったのだろうか。(全2回の2回目/最初から読む)
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妻との思い出を忘れたくなかったため、ブログを始めた
――気力が戻って始めたのがブログだったんですね。
ぺこりーの 妻との思い出を忘れたくなかったので過去の思い出をトレースする場所を作ろうと思いました。なにもしていなかった時期は「あれをやってあげられなかった」「どうしてこれをしなかったんだろう」と後悔ばかりが頭に浮かんだんですよね。だからブログを書く時には「いい思い出もあったじゃん」と思いながら楽しかった記憶をつづっていました。
――ブログを書くことによる変化はありましたか。
ぺこりーの 記憶力が落ちているので思い出せないこともあったんですよ。でも書いていく内に少しずつ記憶が戻ってきましたし、考えも整理されていきました。
――ブログには凝った料理を作り始めたことも書いていましたね。
ぺこりーの 本格的なラーメンやカレーを作るようになったんです。インスタグラムに記録を残しているんですけど、見返すとビックリします。「これ本当に自分が作ったのかな」って(笑)。体力は落ちたけど「やっぱりクリエイティブなことは好きなんだな」とつくづく思いました。2年間くらい毎日のように更新していましたね。
――それからYouTubeに初めて「ようやく妻が死んでくれた」というタイトルの動画を上げたんですね。
ぺこりーの その動画はもともとはブログに書いた記事なんですよ。テストで投稿しただけだったんですが、「深く刺さりました」というコメントを多くいただきました。うれしかったですね。
それからもブログの文章をベースに映像と組み合わせた動画を投稿しました。ただ、思うように登録者数が増えなかったんです。1年くらい経った頃に家での料理や日常生活の映像とテロップを一緒に流すようになり、ようやく軌道に乗りました。動画を伸ばせる時期に「もっと丁寧にやっておけばよかったな」と反省しています。

