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まさか2人が付き合っているなんて
そのときになってようやく2人の関係が発覚したが、熊野さんの妻は「あまりにも急すぎて、頭がついていかない。千里さんとはいい関係だと思って、お菓子を差し入れたこともあった。なぜ我が家を壊すようなことをしたのか。なぜ娘から父親を奪ったのか」と泣き崩れ、千里の夫は「千里とはラブホテルに行ったこともない。2人の関係は信じられない。今後の刑事手続きの推移を見て、離婚するかどうかを考えていきたい」と話した。
千里の両親も「熊野先生は立派な先生と聞いていた。娘の夫も師事に賛成していた。相手には妻子もあるし、娘に限ってそんなことはないと思っていた」と愕然とした。
逮捕早々、意外なことも分かった。千里が妊娠していたのである。千里は「産みたい」と望んだが、セックスレスだった夫の子どもでないのは明らかだ。両親に説得され、堕胎を受け入れた。
裁判所は「強固な殺意に基づく計画的な犯行だ。被害者への嫉妬心などから殺害を決意した。クロスボウやナイフを事前に用意するだけでなく、トウアズキや睡眠薬の作用により、無抵抗になった被害者に矢を放った。自ら警察を要請するなど、犯行後の行動からも弁護側が主張する『心神耗弱』の状態にはなく、完全責任能力が認められる」として、千里に懲役15年を言い渡した。