ミニ四駆の生みの親として知られる、タミヤの田宮俊作会長が亡くなった。同社が7月22日に発表した。90歳だった。

 タミヤは静岡県静岡市に本社を置く、世界有数の総合模型メーカーだ。「初心者にも分かりやすく作りやすい」をコンセプトに、飛行機・戦艦・車のプラモデル、ラジコンやミニ四駆などの商品を扱っている。

「企画から金型製作、パッケージのボックスアートまでを自社で製作。日本国内では随一の開発力を持つ存在です」(メガバンク幹部)

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プラモ文化を発展させた田宮氏

 田宮氏は早稲田大学法学部を卒業後、1958年に父・田宮義雄氏が経営する田宮商事に入社した。同社が製材業から、模型業に転換した時期だった。

「大学の学費のため、上京して親の代わりに借金の取り立てをしたこともある。母が大学卒業の3日前に亡くなるなど、苦労人でもあります」(同社関係者)

 飛躍の契機となったのは1960年、戦艦大和のプラモデルの発売。タミヤが初めてプラモを発売するにあたり、田宮氏は東京芸大に通っていた弟の督夫氏にロゴマークのデザインを依頼。同社の「星のマーク(通称・ツインスター)」は、この時生まれたものだ。

この続きでは、世界中の博物館を巡った秘話や田宮氏の口癖、模型への思いなどについて詳しく報じています〉

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博物館で取材、ポルシェを分解 模型と駆け抜けたタミヤ会長

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