「車を弄って何になる?」と考えるまでもなく、まるで本能のように車を改造する者たちがいる。何を犠牲にしてでも「オリジナル」を求めてやまない、カスタムカーオーナーたちの素顔とは?

 今回は、レクサスのLS430に乗る「伝説のLSせとみん」さんをご紹介。

普段の足もこのLS。左ハンドルは案外運転しやすいのだとか

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「湘南のLS乗り」として

 小さい頃に親父がセンチュリーやセルシオに乗っていたので、昔からVIP系の車が好きだったんですよね。ただ「人生で一度はスポーツカー」という気持ちもあって、免許を取って最初に買ったのはRX-8でした。

 それで、運転そのものは楽しかったんですけど、どこかで「俺はこういうのじゃないな」って。周りからもさんざん「お前はセダンでしょ」と言われていましたし、結局それからはレクサスのLS460やLS600を乗り継いできたんです。

純正の優雅なデザインを活かしたまま、ローダウンとツライチで差別化

 この車は今まで乗ってきたLSよりも古い型ですが、小さい頃から馴染みのあるデザインで、形は一番好きなんですよね。ただ、同じ形でも普通のセルシオだと周りと被っちゃうんで、北米版のレクサスLS430なら左ハンドルで差別化できるかなって。

 初めて見た人にはセルシオと間違えられて、「エンブレム換えただけじゃん」なんて言われるんですけど。そこで「いや、ちゃんと左ハンドルだし」と、運転席を見せる瞬間はちょっとした快感ですね。

レクサスエンブレムが「ダテ」ではないことを示す左ハンドル

 まぁ、たしかにドライブスルーやコインパーキングは面倒ですが、狭い道では左に寄せやすいですし、普通に運転はしやすいですよ。あとは、右側に助手席がある国産車は珍しいですから、女の子から「乗ってみたい」なんて言われることもありますね。

 自分は今25歳で、世間的には「車離れ」とか言われる世代ですけど、地元の湘南では全然そんなことなくて。中高生時代はドリ車とかが好きな同級生もいましたし、今も周りでカスタムカーに乗っている同年代は多いですから、湘南の車界隈はまだまだ勢いがありますよ。

シンプルなフォルムを意識したカスタムは「東北仕様」とも呼ばれるのだとか

 ずっと江の島の方に住んでいるので、やっぱり湘南ナンバーに対する思い入れも強いですね。希望ナンバーも目立つものにして、今日の服も「湘南の男」というイメージで。最終的に、地元で「湘南のLS乗りといえば俺」ってくらいになれたらいいなと。

マイル表示がメインとなるメーター。セルシオとの小さな違いを感じるポイントだ

 今着ているヴィトンは一番好きなブランドで、今後は内装にもヴィトン柄を入れていこうと思っています。外装がシンプルなぶん、内装は個性的に仕上げたいんですよ。

仕事は「普通の会社員」とのこと。給料のほとんどを車弄りに費やしていると話す

 仕事はごく普通の会社員ですから、LSの税金やガソリン代はやっぱり負担ですけどね。でも、それはもう最初から承知で乗っているんで。給料が出たらほとんど車に消えるような生活ですが、自分なりに納得できる形にしていきたいですね。

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