「明るい世間から目を背けられてきたミステリーゾーン」に潜入して記事を書き続けてきたライター、村田らむ氏(52)。「青木ヶ原樹海」「ゴミ屋敷」「事故物件」など、一般人が踏み入れづらい場所への取材を重ね、現在はYouTubeチャンネル「村田らむのリアル現場主義!!」でも活動している。そんならむ氏のインタビューから、特に反響の大きい「樹海」の取材秘話を紹介する。
「リアルな遺体は40体くらいは見ている」
らむ氏が樹海の取材を始めたのは、イラストレーターからライターに転身した頃だった。当時の樹海には「入ったら出られない」「磁石が効かなくなる」「中に村がある」「野犬がいる」といった都市伝説が広まっていた。
「90年代末くらいにはそういう噂があったんで、とにかく樹海に行ってみて出られないか試してみようじゃないかと」と語るらむ氏。しかしGPSがまだ発達していない時代、「数字すら合ってるか微妙」な機器を持って入ったものの「結局コンパスだけで出ることができました」と話す。
特に印象に残っているのは「死のうかなと思ってるんですけど、樹海を案内してください」と依頼してきた女性を、遺体発見が趣味のKさんと共に案内した体験だ。
「Kさんが嬉々として遺体を探すのを見て、彼女は『死んだらそうやって探されるの?』『なんか死ぬ気がなくなっちゃった』って」とらむ氏は振り返る。
遺体発見の経験についても率直に語るらむ氏。「自分で見つけたのも、骨を合わせると4~5体はあるかな?」「リアルな遺体は40体くらいは見ている」と明かす。遺体を見つけたときの感覚については「ビックリはしますけど『何でええ!』ってことはないですね。思いっきり探しに行ってますから『見つかった!』という感じです」と話す。
現在はYouTubeを中心に活動するらむ氏だが、職業としては「いろいろ」だという。「僕の仕事は安定しているように見えつつ、実は稼ぎ方は毎年変化してる。イラストで一番稼いでいる時期もあり、漫画連載で稼ぐ時期もあり、イベントにいっぱい出て稼ぐ時期もあり。今はYouTube」と多彩な活動を紹介する。
YouTubeではカメラを回しながら現場を歩き、独自の視点で事件現場を伝えるスタイルが特徴だ。「僕の特徴って感じですかね。屋内で資料や映像を集めてわかりやすく事件を伝えてるYouTuberもいるけれど、僕は現場を歩きながら『ここで起きたんだ』というのを思いつつ、事件の概要を伝える」とらむ氏は語る。
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写真=細田忠/文藝春秋
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